一刀の無限 木田安彦木版画集成
熱狂の芸術家
……彼はただそれらの寺を描くばかりではなく、寺の背後の鬱蒼たる森や、寺を守僧や、寺に詣る善男善女を生き生きと描く。そこに歌われているのは祈りを通じた高らかな人間肯定である。(本書「序文」より)梅原 猛(哲学者)
異才の版画家・木田安彦初めての自伝的作品集。木田安彦伝では、生誕から現在までを、エピソードを中心に描き、その芸術精神の神髄に迫る。木版画集成では、19歳から今日に至る厖大な作品群を編年によって紹介し、併せてその折々の貴重な資料と写真を使って、木田安彦の作品世界を立体的に浮かび上がらせる。
オールカラーによる本作品集は、木田ファンのみならず、版画愛好家垂涎の超豪華作品集。
木版画、板絵、ガラス絵、水墨・油彩・陶、書など、多彩なジャンルをこなす異才・木田安彦。本書では、19歳から現在に至るまでに制作した作品を、木版画を中心に資料と写真などもふくめ、年次別に構成。
また、梅原猛氏による序文、田中一光氏らとの交遊など10のエピソードから木田安彦の生涯をたどる(石川健次・東京工芸大学教授執筆)。
剛胆かつ緻密な作品に込められた深い祈りが感じとれる、氏の画業の集大成。
Ⅰ エピソードでつづる木田安彦伝(石川健次/東京工芸大学教授)
1 四つの名前
2 絵の英才教育を受ける
3 充実と曲折の学生生活
4 阿波踊りに熱中する
5 博報堂入社、そして退社
6 《三十三間堂》に結実する
7 父で、兄で、先生で
8 忘れえぬ人たち
9 いいものに囲まれて生きる
10 《西国三十三所》はスタート
◇木版画と資料
○木版画集成
○資料
木版画制作を卒業して(木田安彦)
作品目録