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文化大革命の真実 天津大動乱

文化大革命の真実 天津大動乱
著者 王 輝
橋爪 大三郎 監修
張 静華 監修
中路 陽子
ジャンル 世界史
政治・法律
出版年月日 2013年05月30日
ISBN 9784623065073
判型・ページ数 4-6・728ページ
定価 定価5,280円(本体4,800円+税)
在庫 在庫あり
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養老孟司氏、絶賛!
中国を理解することは困難である。しかし、王輝氏は文化大革命を正確に記述・分析することによって、理解不能の壁を超えることができるかもしれないと我々に思わせてくれる。

 

本書は文化大革命について理解するための第一級の資料であり、同時に、その出来事の本質を分析した第一級の研究書である。
本書を通じて、読者が受け取るのは、著者・王輝氏の魂の叫びである。社会学を職業に選んだ王輝氏が、畢生の仕事と見定めたのが、自ら経験した文化大革命の真実を後世にのこすことであった。その思いは、見事に結実していると思う。(「監修者解説」より)

 

終結からすでに30年あまり経過したが、中国ではいまだ「政治的に敏感な問題」である文化大革命。この未曽有の歴史的事件とは一体何だったのか。最後まで打倒されずに生き残った稀有な元・天津市幹部であり、社会学者でもある著者が、文化大革命の「通説」を塗り替える指摘に加え、天津市政府や党委員会に対する攻撃や奪権のプロセスなど、その凄まじさを克明に描く。

[ここがポイント]
*党内部から見た文革のすべて
*中国で未刊の書が、ついに日本で刊行

序文
日本語版への序文


 第Ⅰ部 1966〜67年 中国共産党天津市委員会、市人民委員会の崩壊

第1章 文化大革命の前奏――農村の整風整社運動
 1 行き過ぎた「左」傾がもたらす巨大な災禍
 2 整風整社運動を展開せよ!
 3 農村調査――「両停一転」に向けて
 4 「危険村」の惨状――吹き飛ばされるほど軽い糞便
 5 横行する「五風」

第2章 文化大革命の序幕「天津『小站四清』」 の一部始終
    ――「小站四清」の起草人として
 1 序幕は「四清」――修正主義の出現を示した「小站報告」
 2 著名な労働模範と反動分子の親玉
 3 総支部書記と匪族
 4 全国を駆け巡る奪権闘争
 5 「四清」奪権の根源
 6 恐ろしい「寧左勿右」思想

第3章 殺気立つ華北局工作会議
 1 最も特別な会議の、最も奇異なこと
 2 もう一つの会議と「5・16」通知――「文化大革命」発動!
 3 風波を起こす『老生常談』

第4章 矛先は実権派に
 1 民衆への献身は売名行為
 2 些細な意見が命取り
 3 批判の口火を切る――指導者たちの悲劇
 4 党内闘争の哲学

第5章 狼煙上がる市委員会工作会議
 1 休会を繰り返す市委員会工作会議
 2 最初の公開名指し批判
 3 「学習材料」は「大毒草」
 4 主管書記、災難を免れられず
 5 事実を話した市長夫人――夫婦艱難を共にする

第6章 天津市委員会司令部を砲撃せよ
 1 高まる熱狂、深まる混乱
 2 「メビウスの輪」――誰に過ちがあったのか
 3 「奇妙」な文革――闘争が続いた理由
 4 文革における「批判」の特徴

第7章 天津市委員会文革弁公室日誌
 1 狂風荒波の中の小舟
 2 全市を揺るがした「8・26」事件
 3 「赤色テロ」の歳月
 4 紅衛兵の大串聯

第8章 暴風雨にさらされる天津市委員会
 1 力を尽くした市委員会第一書記
 2 半麻痺状態の工作会議
 3 市委員会、地下工作へ
 4 全市を震撼させた三輪二社事件――「造反有理」の果てに

第9章 政治の渦中で
 1 あなたたちの自己批判書は臭くて長い!
 2 捕まった思い出、逃げた思い出
 3 档案保管場所の移転騒ぎ

第10章 天津最大の冤罪事件「万張反革命修正主義集団」事件
 1 仕立て上げられた「自殺」と「叛徒」とされた老同志
 2 黒幕は党中央華北局
 3 「非常に不純」な天津地下党

第11章 19677年1月18日、終焉を迎えた天津市委員会
 1 崩壊までの道程
 2 崩壊の「致命的」原因
 3 避けられない運命
 4 弔いの鐘を鳴らしたのは誰?――成し遂げられた「偉大な戦略的配置」


 第Ⅱ部 1967〜78年 中共天津市委員会、市人民委員会の再組織から崩壊まで

第12章 中央の鶴の一声
 1 「三支両軍」の開始――「政変」完遂
 2 最初の天津訪京代表団
 3 周恩来による天津への長々とした批判

第13章 造反者の悲劇
 1 造反組織運動の展開
 2 中央指導者の11回に渡る天津訪京代表団への接見
 3 「文革」最後の殉難者

第14章 天津市革命委員会の成立
 1 成立に向けて
 2 批准された市革命委員会設立報告
 3 私を次から次へと悩ませるいくつかの問題

第15章 天津市革命委員会の第一回改組 ――いわゆる「2・21」事件の記録
 1 突然の極秘会議
 2 中央首長の接見――態度を一変させた陳伯達
 3 市革命委員会の改組

第16章 批陳整風――最初の巨大な衝撃波
 1 陳伯達批判、始まる
 2 「批陳整風」の巻き添え――限られた「民主発揚」
 3 「江胡王方李」――誰が悪人だというのか

第17章 江青の八度に渡る天津訪問
 1 弁公庁の窓から
 2 江青の天津訪問日誌
 3 党の悲哀、国家の憂事

第18章 軍に近づく四人組
 1 江青と天津駐屯軍
 2 不運な解学恭――不安で満たされていた江青の虚勢
 3 軍権への執着

第19章 江青の三度の小靳荘訪問
 1 「馬に乗ってでも行く」――一度目の小靳荘訪問
 2 「私は『実家』をちょっと見ていきたい」――二度目の小靳荘訪問
 3 「鄧小平は流言をでっちあげる会社の理事長」――三度目の小靳荘訪問

第20章 江青よる空前絶後の「儒法闘争」講話
 1 批林批孔と厚今薄古
 2 四人組の「影射史学」
 3 最後の「パフォーマンス」
 4 江青「天津儒法闘争史報告会」上での講話全文

第21章 天津訪問中に江青が出した印刷指示の数々
 1 48種・78万部
 2 江青が決済した主な配布書類リスト
 3 身の程知らずが西施の顰に倣う
 4 上有所好、下必所好

第22章 江青の芸術的政治パフォーマンス
 1 唯一無二の政治的役割
 2 異例の特別待遇
 3 極「左」執行路線の急先鋒――天津での二つの大きな出来事
 4 「積年のうらみが甚だ多い女」の結末

第23章 第一次天安門事件の余波
 1 周恩来逝去
 2 マグマ胎動――極「左」路線への不満と南京事件
 3 最大の反革命事件――流布された「周総理の遺言」
 4 急所は機先を制する名指しの鄧小平批判

第24章 華国鋒天津訪問の風波
 1 唐山大地震発生
 2 抗震救災活動と中央慰問団
 3 華国鋒の接待問題 

第25章 1976年9月9日、毛沢東逝去
 1 青天の霹靂
 2 市委員会の対応
 3 毛沢東主席追悼大会

第26章 「四人組」逮捕
 1 王・張・江・姚専案領導小組弁公室を設置
 2 糸口は紹介人
 3 張春橋への特務の嫌疑

第27章 二度目の崩壊を迎えた天津市委員会
 1 「四人組」の「派閥体系」を清査せよ
 2 寵愛を受けた者達の顛末
 3 解学恭の失脚

第28章 王曼恬の死
 1 特殊な政治的背景
 2 江青への密告――「功ある臣」、政治の舞台へ
 3 突然の凋落
 4 「四人組に死生を誓った徒党」と呼ばれて

第29章 ミイラとりがミイラになる
 1 徹底調査する私――清査工作の責任者として
 2 徹底調査される私――「四大支柱」、「八王保解」の一人として
 3 党内闘争の常

第30章 永遠にパスできない検査
 1 検査の準備過程
 2 それは本当に政治的過ちだったのか
 3 天津市の過ちを背負うべきとされた者の代表として

第31章 解学恭という人物
 1 古参の共産党高級幹部
 2 「生の偉大、死の栄光」
 3 毛沢東との関係
 4 特筆すべき四つの貢献
 5 たった一つの問題――早すぎた批判
 6 党内闘争の犠牲者――「冷宮」での9年の末に

第32章 文化大革命と天津経済
 1 天津経済が崩壊の瀬戸際だったことはない
 2 経済に影響がなかった三つの理由――古参幹部の活躍
 3 清廉潔白な作風――幹部と民衆が苦楽と運命を共にした
 4 歴史を記す者の責任

第33章 50年ののちに文革をふりかえる
 1 「固結び」と「蝶結び」の違い――反右派闘争との比較
 2 「赤い帝王」の意図せざる結末
 3 文化大革命の三つの文化的特色
 4 文革が改革開放の道を開いたという逆説

あとがき
訳註
頻出語句註
主要人名註
監修者解説
訳者あとがき
文化大革命期年表 
人名索引/事項索引

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