アジアからみたグローバルヒストリー 「長期の18世紀」から「東アジアの経済的再興」へ
本書は「長期の18世紀」と「東アジアの経済的再興」を柱に,アジアからみたグローバルヒストリーを構築する。検討の時期を17世紀から21世紀現代にいたる4世紀間に設定し,独自の一次史料やデータに基づき世界システムにおけるアジアの位置を再考することで,従来の世界史像に大幅な見直しを迫る一冊。
[ここがポイント]
◎ 世界史研究を新たな段階へと導く、第一線の研究者による本格的論考
◎ アジアを舞台に、実証的にグローバルヒストリーを構築する
第Ⅰ部 グローバルヒストリー
――比較と関係性
第1章 近世‐近代比較経済発展論(斎藤 修)
――アジアとヨーロッパ、アジアと日本
第2章 グローバル・エコノミーの形成とアジア(水島 司)
第Ⅱ部 「長期の18世紀」におけるアジア
第3章 ナマコとイギリス綿布(太田 淳)
――19世紀半ばにおける外島オランダ港の貿易
第4章 近世におけるグローバル商品と交易(ジョージ・ブライアン・スーザ[岡田雅志訳])
――セイロン・シナモン
第5章 近世ジャワ砂糖生産の世界史的位相(島田竜登)
第6章 中国経済の発展と19世紀清朝のふたつの危機(村上 衛)
第Ⅲ部 「東アジアの経済的再興」の歴史的起源
第7章 経済援助・開発とアジア国際秩序(秋田 茂)
第8章 独立期アフリカにおける地域経済関係(前川一郎)
――東アフリカ共同体(EAC)の経験
第9章 戦後東アジア綿業の複合的発展(久保 亨)
第10章 戦後アジアにおける工業化型国際経済秩序の形成(杉原 薫)
終 章 グローバル市民のためのグローバルヒストリー(パトリック・カール・オブライエン[中村武司訳])
あとがき
索 引