介護保険再点検 制度実施10年の評価と2050年のグランドデザイン
介護保険法の改正は施行後繰り返されているが、抜本的な改革とは言い難く、従来から懸念されているマンパワー、財源等の問題が先延ばしにされているのが現状である。本書はこの点を踏まえ、現在の制度ならびに法改正の動きを概観した上で、さまざまな問題の本質、その問題はなぜ解決しないのかを解説し、持続可能な公平感のある制度とするためには何が必要かを提言したものである。現場職員等に有益な一冊。
〔ここがポイント〕
・前著の『介護保険総点検』を踏まえた詳細な総括。
・2050年へのグランドデザインを展望。
第1章 介護の定義と介護サービス
1 介護の定義
2 ソーシャルワークと介護サービス
3 制度実施約10年の再点検
第2章 高齢者介護の政策過程
1 日本国憲法と「50年勧告」
2 老人保健法と「21世紀福祉ビジョン」
3 社会保障構造改革と介護保険法
4 制度実施約10年の再点検
第3章 介護保険の理念
1 理 念
2 制度実施約10年の再点検
第4章 介護保険の仕組み
1 保険者と被保険者および財源
2 介護サービスの提供機関
3 介護サービスの従事者
4 利用料と利用手続き
5 制度実施約10年の再点検
第5章 介護保険の給付と苦情申し立て等
1 保険給付
2 制度実施約10年の再点検
第6章 当面の課題と2050年のグランドデザイン
1 介護サービスの基盤整備
2 事業経営と負担の適正化
3 2050年のグランドデザイン
おわりに——社会保障再生への地平をめざして
参考文献
巻末資料
索 引