よくわかる国際法［第２版］

本書では、従来の国家間の円滑な交流のための役割だけでなく、人類として抱える全世界的問題を解決するための法的な仕組みを設けるという新たな国際法の役割を重視している。読者が実際に国際問題を見聞きするとき、「問題の本質は何か」「どんな選択肢があるのか」など、本書で得た知識に照らし、自分を取り巻く現実の国際化に、少しでも的確に考え、対応できるようになることをめざす。

［ここがポイント］
〇基礎理論から現代的テーマまでをわかりやすく解説。
〇初学者のための側注解説が充実。
〇丁寧なクロスリファレンスにより、立体的、網羅的な理解が可能。

第２版　はじめに
序　五大陸と国際法の動き
　１ アフリカ大陸
　２ ユーラシア大陸
　３ アメリカ大陸
　４ オセアニア
　５ ヨーロッパ
　６ アジア

　第1部　総　論
Ⅰ　主　体
　introduction　主体とは
　１ 国
　２ 国家承認・政府承認
　３ 国際機構
　４ 裁判権免除
　５ 個　人
　６ NGO
Ⅱ　法　源
　introduction　法源とは
　１ 条　約
　２ 留　保
　３ 強行規範
　４ 慣習法
　５ 国際機構の決議
　６ 国際法の国内的実施
Ⅲ　責　任
　introduction　国際責任とは
　１ 国際責任の発生要件
　２ 国際責任の法的結果（賠償）
　３ 国際責任の履行
Ⅳ　紛争解決
　introduction　紛争の平和的解決手続とは
　１ 非裁判手続
　２ 仲裁裁判
　３ 国際司法裁判所（ICJ）
　４ 国際海洋法裁判所（ITLOS）
　５ 人権裁判所
　６ 国際刑事裁判所（ICC）

　第２部　各　論
Ⅴ　空間と国際法
　１ 陸：領土
　２ 北方領土
　３ 竹　島
　４ 国際海洋法とは
　５ 海Ⅰ：領海と国際海峡
　６ 海Ⅱ：排他的経済水域と大陸棚
　７ 海Ⅲ：深海底
　８ 海Ⅳ：公　海
　９ 国際漁業
　10 国際航空法とは
　11 空Ⅰ：領空制度
　12 空Ⅱ：国際民間航空
　13 国際宇宙法とは
　14 宇宙：宇宙ステーション
　コラム：宇宙ゴミと国際法
Ⅵ　環境と国際法
　１ 国際環境法とは
　２ 海洋汚染Ⅰ：船舶起因
　３ 海洋汚染Ⅱ：陸上起因
　４ 大気汚染
　５ 有害廃棄物
　６ 地球温暖化：京都議定書
　７ 生物多様性
　８ ワシントン条約
　９ オゾン層保護
　10 原子力
　コラム：野生生物・森林犯罪
Ⅶ　国境を越える活動と国際法
　１ 外交官の地位
　２ 公館の不可侵
　３ 領　事
　４ GATT/WTO
　５ 投資紛争
　６ 国際エネルギー法
Ⅷ　個人と国際法
　１ 自由権規約
　２ 社会権の国際的保障
　３ 難　民
　４ 人種差別撤廃条約
　５ 女性差別撤廃条約
　６ 児童の権利に関する条約
　７ 拷問等禁止条約
　８ 海　賊
　９ 国際テロリズム
　10 ハイジャック・シージャック
　11 犯罪人引渡
　12 マネー・ロンダリング
　コラム：障害者権利条約
Ⅸ　国際連合と国際法
　１ 国連の歴史と機能
　２ 総　会
　３ 安全保障理事会
　４ 事務総長
　５ PKO（国連平和維持活動）
　６ MDGs（ミレニアム開発目標）
　７ ILO（国際労働機関）
　８ UNESCO（国際連合教育科学文化機関）
　９ UNCTAD（国連貿易開発会議）
　10 UNHCR（国連難民高等弁務官事務所）
　11 WHO（世界保健機関）
　12 IAEA（国際原子力機関）
Ⅹ　戦争と国際法
　１ 戦争の禁止
　２ 平和に対する罪
　３ 人道に対する罪
　４ 戦争犯罪
　５ 集団安全保障
　６ 自衛権
　７ 日米安保
　８ 国際人道法
　９ 捕　虜
　10 文化財の保護
　11 化学兵器の禁止
　12 核兵器
　13 軍　縮
　コラム：人間の安全保障（Human Security）
Ⅺ　日本と国際法
　１ 対日平和条約
　２ 国際裁判と日本
　３ 原爆訴訟
　４ シベリア抑留捕虜
　５ 慰安婦
事項索引／事件索引／条約索引