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北欧学のフロンティア その成果と可能性

北欧学のフロンティア

「政策参照国」「デモクラシーの実験室」である北欧を多面的に考察した一冊

著者 岡澤 憲芙 編著
ジャンル 政治・法律
経済 > 社会政策
出版年月日 2015年01月31日
ISBN 9784623072002
判型・ページ数 A5・434ページ
定価 定価7,150円(本体6,500円+税)
在庫 品切れ・重版未定
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  • 内容説明
  • 目次

本書は、様々な分野で研究が進められている「北欧学」が、その成果を広く共有できていないため、その研究に有効と思われる学際間の連携が進んでいない現状を踏まえ企画されたものである。今までの様々な分野における成果を総括し、学際的な研究において北欧諸国の経験はどのような学問的研究視点を提供できるかという観点から、今後の研究を展望した一冊。

[ここがポイント]
◎ 北欧学の形成過程と今後の展望を把握できる構成。
◎ 北欧学をリードする研究者の論文を収録。

はじめに

序 章 北欧:ペリフェリーはニュー・フロンティアののぞき窓(岡澤憲芙)
 1 ビグディス・フィンボガドッテル元大統領――雪解けへむけて
 2 前例がない、前に進むしかない
 3 雪解け後の風景
   ――グローバリゼーション下の《統合力》と《分裂力》、《排除の論理》と《包摂の論理》
 4 【北欧の豊かな福祉・工業国家】の時代
   ――ノスタルジーなのか変動対応の柔軟性こそが《スウェーデン・モデル》なのか
 5 2014年選挙は転換点の一つ――政党政治の真価が問われる時代へ
 6 本書の構成と狙い

 第1部 北欧学の思想
第1章 市場と民主主義(神野直彦)
 1 市場と民主主義への財政学的アプローチ
 2 スウェーデン・モデルの生成過程
 3 スウェーデン・モデルの展開過程
 4 「未来への曙光」としてのスウェーデン・モデル

第2章 もう一つのスウェーデン・モデル(宮本太郎)
    ――G.レーン「自由選択社会」構想再論
 1 福祉国家のスウェーデン・モデル
 2 スウェーデン・モデルとワークフェア・ベーシックインカム
 3 レーンの「自由選択社会」構想
 4 「自由選択社会」構想とレーン・メイドナーモデル
 5 スウェーデン・モデルのゆくえ

第3章 成熟福祉国家形成と成長確保戦略(藤井 威)
    ――スウェーデンの挑戦
 1 福祉国家形成戦略のあゆみ
 2 ペール・アルヴィン・ハンソンの時代――福祉社会の枠組みの形成
 3 ターゲ・エランデルの在任前半の時代――成長促進と福祉国家建設準備
 4 ターゲ・エランデルの在任後半とその後継者の時代
   ――漸進的増税と福祉水準引き上げ
 5 民主開放経済の時代――福祉国家成熟と持続性追求
 6 フレドリク・ラインフェルト中道右派内閣の時代
   ――福祉国家持続性確保のため安定成長の確保と効率性追及
 7 成熟福祉国家における税制改革
 8 スウェーデン・モデルの将来

 第2部 北欧の市民生活
第4章 「北欧」の境界地域における国民形成(小森宏美)
    ――フィンランドとエストニアの国民観を事例として
 1 北欧とロシア帝国の間で
 2 国民形成期のフィンランド
 3 国民形成期の「エストニア」
 4 「国民」とは何か

第5章 北欧社会と児童文学(三瓶恵子)
 1 北欧の児童文学の歴史
 2 リンドグレーンの意義
 3 スウェーデンの子どもはいつどこでどのように本を読むか
 4 社会における児童書の重要性

第6章 イプセンと漱石(安倍オースタッド玲子)
    ――ロマンチックラブ・イデオロギーと恋愛結婚の行方
 1 イプセンと漱石の今日においてのアクチュアリティー
 2 イプセンの『棟梁ソールネス』(1892)と漱石の『こころ』(1914)
   ――夫婦間の確執
 3 近代のロマンチックラブ・イデオロギー
 4 『こころ』――恋愛結婚と見合い結婚の狭間で
 5 イソップ童話のすっぱい葡萄
 6 良心の病気?――残されたすっぱい葡萄の問題
 7 イプセンと漱石が残してくれたヒントとは
 8 イプセンのその後、北欧での展開
 9 漱石のその後、日本での展開

第7章 ルイジアナ近代美術館(木下 綾)
    ――アーツ・マネジメントの視点から
 1 「アーツ・マネジメント」からのアプローチ
 2 ルイジアナ近代美術館
 3 持続可能な美術館へ

第8章 自律と自立へのスウェーデンの生涯学習(中間真一)
 1 未来社会への「ケア」
 2 パラダイムシフトの中の生涯学習論
 3 よりよく働くための学び
 4 生涯学習社会の歴史
 5 生涯学習社会の学校教育システム
 6 成人教育の現状
 7 生涯学習社会を支える安心のシステム
 8 生涯学習を生きる人々
 9 チャレンジできる安心社会

第9章 北欧市民と国際社会(渡邉芳樹)
 1 国際報道に囲まれた市民生活
 2 北欧の中核スウェーデン
 3 移民に開かれたスウェーデン
 4 比較的若い人口構成のスウェーデン
 5 脱高齢・次世代未来志向のスウェーデン
 6 「過激なまでの個人主義」と「社会に対する強い信頼」のスウェーデン
 7 開かれた情報社会と技術革新による活力
 8 国際社会の中のスウェーデン

第10章 スウェーデンにみる「ワーク・ライフ・バランス」(篠田武司)
 1 「ワーク・ライフ・バランス」とは
 2 「ワーク・ライフ・バランス」政策の歴史
 3 新しい改革
 4 スウェーデン社会の理念と「ワーク・ライフ・バランス」

 第3部 北欧の政治と行政
第11章 北欧デモクラシー論再考(小川有美)
 1 北欧デモクラシーはなぜ作動するか
 2 デモクラシーの北欧文化はあるか
 3 政治民主主義としての北欧デモクラシー
 4 社会民主主義としての北欧デモクラシー
 5 市民民主主義としての北欧デモクラシー

第12章 北欧学派の社会科学理論(白鳥 浩)
     ――ロッカンの「凍結仮説」・ガルトゥングの「構造的暴力」・ネスの「ディープ・エコロジー」をつなぐ視座
 1 北欧学派の社会科学理論――オスロを中心として
 2 シュタイン・ロッカン(Stein Rokkan)の政治学理論
 3 ヨハン・ガルトゥング(Johan Galtung)の平和学理論
 4 アルネ・ネス(Arne Næss)の哲学理論
 5 北欧学派の社会科学理論の視座――「中心―周辺」構造

第13章 スウェーデンの議会政治(渡辺慎二)
 1 スウェーデン議会の意思決定と政党
 2 議会政治の歴史
 3 選挙制度と選挙権
 4 国民投票
 5 新たな政治風景

第14章 P. A.ハンソンと「国民の家」(木下淑恵)
 1 スウェーデン・モデルと「国民の家」
 2 1920年代のスウェーデン
 3 政治家P. A.ハンソン
 4 「国民の家」
 5 「国民の家」への一歩

第15章 オンブズマン制度の政治経済学(川野秀之)
 1 オンブズマン制度の政治経済学とは
 2 オンブズマン制度の発展
 3 日本における変化と現状の問題点
 4 EUとオンブズマン制度
 5 民主政治を支えるオンブズマン制度

第16章 女性と政治参加(藪長千乃)
     ――フィンランドにおける女性参政権の実現プロセス
 1 女性の政治参加と参政権の実現
 2 1906年議会改革への道程――議会改革をめぐる対立構造
 3 女性参政権実現の背景
 4 議会改革プロセスにおける女性参政権をめぐる議論
 5 クリーヴィッジを越えて

第17章 ノーベル賞の国際政治学(吉武信彦)
     ――ノーベル平和賞研究の課題
 1 ノーベル賞と国際政治
 2 歴代受賞者の「平和」から見える国際政治
 3 ノルウェー・ノーベル委員会の選考から見える国際政治
 4 日本人候補・推薦者から見える国際政治
 5 ノーベル平和賞研究のゆくえ

 第4部 北欧の経済と財政
第18章 EUと北欧経済(阿部 望)
 1 激動期におけるEUと北欧経済
 2 北欧経済の一般的特徴
 3 北欧の産業競争力
 4 北欧の社会・福祉システムの持続可能性
 5 北欧経済の行方

第19章 北欧と企業経営(猿田正機)
    ――スウェーデンを素材として
 1 スウェーデンの経済・産業・企業
 2 スウェーデン的経営
 3 生産・労働システム
 4 人的資源管理
 5 雇用・労働時間・賃金管理
 6 モチベーション・インセンティブ
 7 労使関係
 8 企業経営の行方

第20章 スウェーデンの地方自治と経済産業政策(穴見 明)
 1 地方自治体の役割変化
 2 「空間的ケインズ主義」から「都市立地政策」へ
    ――ネイル・ブレナーの所説
 3 コミューンの経済政策
 4 「地域政策」から「地域発展政策」へ
 5 マルメの経済産業政策

第21章 北欧の労働市場(福島淑彦)
 1 完全雇用と柔軟な労働市場
 2 北欧諸国の労働市場の特徴
 3 労働市場分析のための理論的枠組み
 4 北欧の労働市場の経済分析
 5 完全雇用実現のために

第22章 スウェーデンの税・財政(馬場義久)
    ――勤労所得税の役割
 1 本章の課題
 2 勤労所得税制の特徴
 3 国と地方の役割分担と負担構造
 4 租税論における論点

第23章 財政再建の政治経済学(秋朝礼恵)
    ――痛みの分かち合い方
 1 負債のある者に自由はない
 2 「痛みの分かち合い」への合意形成型政治
 3 財政再建への視座
 4 揺らぎの90年代を経て

第24章 高齢者介護の比較政治経済学(斉藤弥生)
    ――ダイバーシティ・ウェルフェア・マネジメントへの挑戦とその原点
 1 高齢者介護とダイバーシティ・ウェルフェア・マネジメント
 2 高齢者介護の市場化と「選択の自由」
 3 国民老齢年金論争にみる普遍主義的福祉の萌芽
 4 高齢者介護における在宅介護主義の確立
 5 ダイバーシティ・ウェルフェア・マネジメントの基盤

寄 稿 歴史から見たヤルマール・ブランティング (Hjalmar Branting i historisk perspektiv)(アグネ・グスタフソン[斉藤弥生訳])

おわりに
人名索引/事項索引

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