社会政策 第7巻第2号(通巻第21号)
近年、少子高齢化が進む東アジアでは外国人労働者と移民問題の重要性が増している。小特集1では、国内の労働市場・賃金に与える影響、介護労働、台湾の移民政策の観点から、包括性のある社会を検討する。一方、現代日本では若者の労働・職業教育システムの再構築が求められている。小特集2では、労働経済の教科書、愛知県を中心とする社会保険労務士の活動実態、フランスの職業教育を分析し、明確な職業観を育む方途を検討する。
〈小特集1趣旨〉東アジアにおける外国人労働者、移民と多文化主義
小特集に寄せて(李 蓮花)
東アジア経済統合下の外国人労働者受入れ政策(井口 泰)
アジアにおける家事介護労働市場の現状―—日本への影響(山田健司)
【小特集2】労働・職業教育の新地平
〈小特集2趣旨〉小特集に寄せて(石塚史樹)
日本における労働経済教育の過去と現在—―教科書サーベイによるアプローチ(伊佐勝秀)
実務家による労働教育の現状と課題(水野勝康)
フランスにおける職業教育の諸相(五十畑浩平)
【研究レビュー】
日本企業に成果主義賃金が与えた影響に関する一考察(鬼丸朋子)
【投稿論文】
若者自立支援としての「居場所」を通じた社会参加過程——ひきこもり経験者を対象とした支援の事例から(御旅屋達)
工程設計力が技能形成と雇用管理に与える影響——大型洗濯機工場の事例研究(梅崎 修/南雲智映)
【書 評】
山田信行著『社会運動ユニオニズム:グローバル化と労働運動の再生』(評者:チャールズ・ウェザーズ)
杉田菜穂著『〈優生〉・〈優境〉と社会政策:人口問題の日本的展開』(評者:冨江直子)
大沢真理著『生活保障のガバナンス:ジェンダーとお金の流れで読み解く』(評者:堅田香緒里)
SUMMARY/学会関連資料