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中東の新たな秩序

中東の新たな秩序

民衆運動、イスラーム、石油、紛争、ジェンダー、アメリカ…流動化する各国情勢と地域秩序を多角的に分析。

著者 松尾 昌樹 編著
岡野内 正 編著
吉川 卓郎 編著
ジャンル テキスト > 政治・法律 > 国際政治・国際関係
政治・法律
シリーズ 政治・法律 > グローバル・サウスはいま 3
出版年月日 2016年05月30日
ISBN 9784623076277
判型・ページ数 A5・362ページ
定価 本体3,800円+税
在庫 在庫あり
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  • 目次

中東地域は変容した。湾岸戦争とイラク戦争、中東和平の進展と膠着、「アラブの春」と「イスラム国」の発生、アラビア半島諸国の勃興——20世紀末から現在に至る動きは、中東地域・アラブ諸国内部の対立やパワーシフトを白日の下に晒し、ここに新たな地域秩序が生まれつつあることを示した。こうした流れを踏まえつつ、本書は中東各国の「今」を見つめながら、新たな中東を多角的に読み解いてゆく。

 

[ここがポイント]
◎ イスラーム復興運動と対立の先鋭化の根底にあるものとは。
◎ 第一線の中東研究者による道案内。

はしがき

序 章 中東とグローバル・サウス(松尾昌樹)

 第Ⅰ部 中東世界の変容
第1章 冷戦後の国際政治と中東地域の構造変容——米国の対中東政策を中心に(溝渕正季)
 1 冷戦後世界における米国単極構造と中東
 2 「パックス・アメリカーナ」の成立――クリントン政権期とそれ以前、1989〜2001年
 3 「帝国」の野心と挫折――ブッシュ政権期、2001〜09年
 4 撤退する米国――オバマ政権期、2009年〜

第2章 イスラーム主義運動の歴史的展開――中東地域研究における意義を再考する(末近浩太)
 1 やせ細るイスラーム主義運動研究
 2 イスラーム主義とは何か
 3 過激派はなぜ生まれたのか
 4 岐路に立つイスラーム主義運動
 5 新時代のイスラーム主義運動と中東地域研究

第3章 グローバル化する中東と石油――レンティア国家再考(松尾昌樹)
 1 レントと権威主義
 2 「石油の呪い」と「レンティア国家仮説」
 3 レンティア国家仮説と中東地域研究
 4 レンティア国家研究のフロンティア――レント配分政策の変化を追う
 コラム1 中東で導入が進む再生可能エネルギー(堀拔功二)

第4章 エジプトの「革命」――民衆は時代の転換に何を望んだか(岩崎えり奈)
 1 1月25日革命から5年経つエジプト
 2 人々は何に義憤を感じたのか
 3 意識調査という手法
 4 革命前後で人々の意識は変化したのか
 5 革命を境に人々の意識は変化したのか
 コラム2 中東と「南」という問題系(井堂有子)

第5章 アラブの春とチュニジアの国家=社会関係――歴史的視点から(渡邊祥子)
 1 アラブの春はなぜ起こったか――格差とクローニー・キャピタリズム
 2 チュニジアの国家形成とパトロン=クライアント関係
 3 国家の安定とパトロン=クライアント関係の変容
 4 「南」から始まった革命

第6章 「パレスチナ問題」をめぐる語りの変容(金城美幸)
 1 パレスチナ問題の起源と帝国主義・植民地主義
 2 「パレスチナの大義」の語り
 3 帝国主義と民族対立の創出
 4 中東「諸国体制」からオスロ和平プロセスへ

第7章 中東地域の女性と難民——紛争による周縁化の現実(円城由美子)
 1 中東の政治変動と難民の発生
 2 脆弱な難民女性
 3 シリア難民の大規模流入による労働市場への影響
 4 社会進出と伝統の狭間で——イラクの人身取引
 5 中東の「女性」の「難民」が内包している複雑さと普遍
 コラム3 アラブにおけるジェンダーと教育(平井文子)

 第Ⅱ部 中東諸国の課題
第8章 トルコ――新自由主義・親イスラーム政党・秩序安定化外交(今井宏平)
 1 第3共和制下のトルコ
 2 トルコにおける新自由主義の受容
 3 公正発展党の台頭
 4 トルコの「西洋化」と「中東化」
 5 「グローバル・サウス」とトルコの関係
 コラム4 アタテュルクの「子孫」たち(岩坂将充)

第9章 アラビア半島諸国――中東地域秩序における台頭(村上拓哉)
 1 台頭するアラビア半島諸国
 2 君主制国家群としてのアラビア半島諸国
 3 GCC――アラビア半島諸国間の王政護持同盟
 4 安全保障政策の軍事化と欧米諸国との連携
 5 中東地域秩序におけるアラビア半島諸国の役割の展望
コラム5 湾岸アラブ諸国の移民労働者(細田尚美)

第10章 イラン――イスラーム統治体制の現状(坂梨 祥)
 1 イスラーム共和国体制とは
 2 外交政策
 3 イスラーム統治体制の現状
 4 イランの覇権とシーア派脅威論

第11章 イラク――統治体制をめぐる迷路(吉岡明子)
 1 イラクの成り立ち
 2 イラク戦争後の政治プロセスと分極化
 3 収まらない混乱

第12章 パレスチナ問題――イスラエルの国家安全保障と和平交渉(江崎智絵)
 1 パレスチナ問題をめぐる紛争の構造とその変化
 2 2つの平和条約とパレスチナ問題
 3 パレスチナ問題の包括的解決の試み

第13章 ヨルダン――紛争との共生(吉川卓郎)
 1 混沌の海を泳ぐ
 2 承認をめぐる議論
 3 「アラブの春」と民主化
 4 経済自由化とヨルダン社会

第14章 グローバル化時代の中東研究――板垣雄三氏の問題提起をめぐって(岡野内 正)
 1 学問研究のタコツボ化
 2 板垣雄三氏の問題提起
 3 板垣氏の問題提起への疑問
 4 タコツボを超える対話のため修正命題

関係年表/人名索引/事項索引

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