早川孝太郎 民間に存在するすべての精神的所産
早川孝太郎(1889~1956) 民俗学者、画家。
奥三河に伝わる花祭を調査し、民俗芸能の古典『花祭』を著した早川孝太郎。本書では、柳田國男や澁澤敬三ら多くの民俗学者との交流とともに、旅の中で民間伝承を探究し続けた、その知られざる生涯を描く。
[ここがポイント]
◎ 花祭や民俗を捉えた写真を多数掲載。
◎ 早川孝太郎没後60年記念出版。
序 章 地狂言から花祭へ
第一章 「花」の仕組みの概略
1 祭場の区画と役割
2 みんなで担う祭り
3 一力花と澁澤敬三
4 変わる祭日と廃絶
第二章 繋がる祭りと神楽
1 古戸の祭りと神事
2 蘇った大神楽
第三章 故郷と絵筆に込めた思い
1 小学生の頃まで
2 豊橋そして東京へ
3 活躍した絵筆
第四章 書き続けた『花祭』
1 重なる業務
2 出版企画に着手
3 新たな展開
第五章 旅と出会いと学び
1 行きたいところへ
2 仙台の佐々木家へ
3 松本で話をする
4 民俗に関する問状
5 漁民史料の整理
第六章 民俗品から民具へ
1 生活用品を蒐集する
2 蒐集する民具要目
3 民具の定義と蒐集
第七章 旅あちらこちら
1 北へ南へ山里へ
2 寺川・椿山・石神
3 島をめぐる
4 島の暮らしを調査
5 沖縄の島々をまわる
第八章 農村救済に努める
1 明日の農村のために
2 満蒙開拓移民
第九章 朝鮮・満洲・中国へ
1 主眼は作物調査
2 興亜院嘱託
第十章 信州の山村に暮らす
1 下絛村に新家庭
2 終戦の近い頃
第十一章 昭和二十年代の日々
1 学園の先生になる
2 別々の暮らし
第十二章 終わりのない旅
1 文化財審議委員
2 田植習俗調査
参考文献
おわりに
早川孝太郎年譜
地名索引
事項索引
人名索引