バナナが世界に広まっていく歴史的展開について、ユナイテッド・フルーツの盛衰を軸に、グローバル・ヒストリーの視点から描き出す。
本書は、バナナがありふれたフルーツとして世界の食卓に広まっていく歴史的展開について、史上初の多国籍企業とも称されるユナイテッド・フルーツの盛衰を軸にしてグローバル・ヒストリーの視点から描き出す。
ユナイテッド・フルーツのバナナ生産に翻弄される中米諸国の国内状況から、それを取り巻くアメリカとラテンアメリカを中心とした国際関係までを、からまりあった糸をほどいていくように丹念に解きほぐす。【原著:Peter Chapman, Bananas: How the United Fruit Company Shaped the World, Canongate, 2007.)
[ここがポイント]
◎ 身近な食べ物の歴史を読み解く
◎ 史上初の多国籍企業の実態を解明する
第1章 人々の記憶から
第2章 死にゆく果実への嘆き
第3章 帝国の起源
第4章 独占企業
第5章 バナナマン
第6章 飼い慣らされた飛び地
第7章 バナナ共和国
第8章 その内部では
第9章 政変
第10章 「裏切り」
第11章 衰退と没落
第12章 闇の旧勢力
エピローグ――ユナイテッド・フルーツの世界
原注
訳注
解説 バナナが中米社会を変えた――ユナイテッド・フルーツの歴史的動向をめぐって(小澤卓也)
主要参考文献/索引