生涯発達と生涯学習[第2版]
[ここがポイント]
◎ 好評のテキスト(2010年)の改訂版。
◎ 生涯発達と生涯学習をめぐる変化に対応した。
第Ⅰ部 生涯発達論
第1章 生涯発達の考え方
1 発達心理学のかかえる問題
2 人間が発達することとは?
3 発達と教育と訓練の関連
4 生涯発達論のアポリア⑴――人生後半部をどうとらえるか?
5 エイジングについて
6 現代社会における発達観
7 生涯発達論のアポリア⑵――変化としての生涯発達と成長としての生涯発達
第2章 成熟による発達と学習による発達
1 成熟による発達と経験による発達
2 人間の環境適応の生物的特徴
3 本能からの解放が意味するもの
4 学習の生物的意味
5 A Rolling Stone Gathers No Moss
6 伝統・文化遺産か,いまここの経験か?
7 経験の再構成としての教育
8 森有正の経験論
9 教育による成長・発達
第3章 生涯発達論の歴史的背景
1 老年学のルーツ
2 発達心理学の生涯化⑴――フロイトとユングの論を中心に
3 発達心理学の生涯化⑵――ビューラー,ハヴィガースト,エリクソン
4 老年学と発達論と生涯学習論の合流
第4章 生涯発達論の展開
1 3つのトランジッション論
2 トランジッションと人生の危機
3 生涯発達外因論――年齢規範の問題を中心に
4 生涯発達内因論――人生の危機の定期性と予測可能性
5 生涯発達最適化論――教育による発達段階の構築
6 生涯発達論の新たな展開は?
第5章 知的能力の生涯発達論
1 成人期における知的能力のとらえ方
2 言語性知能と動作性知能
3 高齢者と大学生の知能検査の比較
4 流動性知能と結晶性知能
5 流動性知能の訓練可能性の問題
6 結晶性知能の活性化とプラクティカル・インテリジェンス(実践知)の問題
7 主な成人知能の理論
8 IQ・EQ・NQ
第6章 高齢期における学習支援
1 高齢者の学習・教育と福祉の関係
2 高齢者に特有の教育的ニーズの問題
3 回顧的ニーズとライフ・レヴュー
4 手段的ニーズと表出的ニーズ
5 高齢期におけるコンヴォイ構造の変化
6 高齢者の学習と友人関係
7 経験・対話・超越
第7章 教育老年学とポジティヴ・エイジング論
1 教育老年学とポジティヴ・エイジング
2 老後問題としてのエイジング論から老化神話の解体へ
3 人生の第三期の発見
4 新たなネガティヴィティとしてのエイジング
5 ライフ・サイクル第四期における老年期超越とエイジング・パラドックスの問題
6 ポジティヴ・エイジング論の諸相
7 エイジングがポジティヴであるということ
第8章 死への準備教育
1 死の種類
2 死の隠蔽と死の誇張・美化
3 死への準備教育⑴――老いや病と結びついた死への準備教育
4 死への準備教育⑵――社会や文化と結びついた死への準備教育
5 生涯学習としての終活とエンディング・ノート
6 死への準備教育に関する調査から
7 死への準備教育のジレンマ――何に向けての準備か?
第9章 生きがいと自己実現――人間的欲求解放論と意味への意志論
1 人間的欲求の層位
2 人間的欲求と社会――エーリッヒ・フロム
3 人間的欲求の階層説――エイブラハム・マズロー
4 至高経験とフロー
5 人間的欲求と自己実現の社会的意味
6 限界状況における人間の自己実現
7 人間にとっての3つの価値領域
8 意味への意志をささえるもの
9 意味への意志とつながった経験
10 意味への意志の逆説
11 成就価値と自己実現
第Ⅱ部 生涯学習論
第10章 生涯学習の理念
1 古典的生涯学習論
2 ポール・ラングランの生涯教育論
3 フォール・レポートと学習社会論
4 OECDとリカレント教育
5 発展途上国からの生涯教育論と脱学校論
6 社会教育と成人教育
7 生涯教育と生涯学習
8 学習権宣言・ドロール報告・ハンブルク宣言
9 学校型知をこえること
第11章 成人の特性を活かした学習援助援論と生涯学習方法論
1 成人を対象とした教育から成人の特性を活かした学習援助へ
2 アンドラゴジー論のルーツ
3 エデュアード・リンデマンのアンドラゴジー論
4 小集団ディスカッション法の重要性
5 マルカム・ノールズのアンドラゴジー論
6 アンドラゴジーの方法
7 アンドラゴジーとジェロゴジー
8 意識変容の学習論
9 生涯学習方法のタイポロジー
10 成人の特性としての自己概念――フリー・ラーナーかアウトリーチか?
第12章 生涯学習内容論と現代社会論
1 生涯学習における学習プログラムと学習カリキュラム
2 学校教育における教科と生涯学習における教科
3 実質陶冶と形式陶冶
4 学習プログラム開発の新しい流れ
5 現代的課題からの学習内容論と生活経験の省察からの学習内容論
6 現代社会を学習内容としてとらえること――大衆社会論の視点から
7 キーワードからみる現代社会
8 現代社会のイッシューを学習につなげること
第13章 生涯学習のリーダーと指導者
1 集団・組織におけるリーダーの問題
2 リーダーの人格特性対機能特性
3 リーダーシップの理論⑴――目標達成と集団維持の機能論
4 リーダーシップの理論⑵――状況呼応型理論
5 リーダーシップの理論⑶――変革的リーダーとサーバント・リーダー
6 ポジション・パワーとパーソナル・パワー
7 望ましい生涯学習リーダーの条件は?
第14章 生涯学習の評価
1 生涯学習における評価の問題
2 測定と評価
3 学校教育における教育評価論から
4 生涯学習における評価の特徴
5 生涯学習独自の評価のあり方
第15章 生涯学習の場――生涯学習関連施設の問題を中心に
1 生涯学習の場――生涯学習関連施設の分類
2 教育行政系列の生涯学習施設
3 一般行政系列の生涯学習関連施設
4 学校形態の生涯学習施設
5 民間などの生涯学習施設
6 学習の場の相互関連性とそこからの発達可能性
おわりに
資料 関係法規等
社会教育法(抄)
生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律(抄)
図書館法(抄)
博物館法(抄)
引用・参考文献
人名索引/事項索引