保育者の地平 私的体験から普遍に向けて
<こども><保育者>を追求しつづける著者が、保育の現場に身をおいて見つけたもの、考えつづけてきたことを語る。愛育養護学校校長として、また保育者となって以来12年間の保育の記録。 【ここがポイント!!】 ◎ 長年障害をもつ子どもたちと向き合ってきた著者にしか書けない保育実践 ◎ 障害をもつ子どもの保育についてのヒントが得られる ◎ スタンドバイミーの本当の意味がわかる
第1章 保育の中に身をおいて 保育者最初の2年
1 子どもがはじめた小さなことに目をとめる
2 ダイナミックに動く保育の一日
3 存在と非存在の問い
4 自己実現への過程
5 学年末から新学年度へ
6 保育者が停滞するとき
7 「育てる」仕事の再認識を
第2章 普通の日々―子どもの思いを追って 保育者3・4年目
1 子どもの世界をともに歩む
2 逆の方向から、子どもの世界をともに歩む
3 存在とリズム
4 子どもの自己実現と保育者の自己実現
5 いつもと変わらずに
第3章 「いま」を充実させる 保育者5・6年目―クラス担任
1 変化を受け入れること
2 一人ひとりの子どもと「いま」を生きる
3 「いま」を充実させるところから子どもの成長ははじまる
4 子どもが成長する一日
5 子どもは身体的行為によって人生を探究する哲学者
6 身体の危機をともに生きる
7 保育の専門性・保育の協力性
8 クラス
第4章 保育の中で発達を考える 保育者7・8年目
1 保育の実践の中で「発達」を考える
2 持つことと失うこと
3 「めがね」をめぐっての省察
4 しゃぼん玉をめぐる対話
5 状況の中で保育はなされる
6 状況を表現として理解すること
7 手さぐりの労苦の一日のたいせつさ
8 夜昼寝起きしているうちに
9 保育者の限界と実力
第5章 願いや悩みを表現する遊び 保育者9・10年目
1 顔
2 歩き回る
3 来るものを受けること
4 過去をひきずりながら前進する人間
第6章 保育の知と身体の惰性 保育者11・12年目
1 帰ってきた遊び
2 訓 練
3 朝
4 原 点
5 保育の知
6 保育は身体的行為でありながら知的行為である
7 身体の惰性を引き止める力
8 統合保育
9 保育の基本がここにはある
10 荷 物
11 子どもと外出する
12 子どもが夢みるささやかな幸せ
第7章 保育者の地平
1 深層の視野
2 歴史の視野
3 保育実践者の視野
4 障碍の視野
第8章 出会う・交わる 表現と理解・「現在」を形成する・省察する
要約
あとがき
引用文献一覧
初出一覧