ナショナリズムと市民のあり方を再考する グローバル化がアメリカのナショナリズムにいかなる影響を及ぼすのか、 その本質に迫る。本書は、アメリカのナショナリズムがどのように表れるか、ナショナリズムをグローバルな文脈で捉えると何が見えてくるのか、そしてアメリカの内に生じる市民像はアメリカのナショナリズムをどのように語りなおしているのか、という3つの視点から構成されている。アメリカのナショナリズムと市民のあり方を考えることは、同時に国家と人々のあり方に普遍的に存在する課題を考える一助にもなるであろう。
序 グローバル時代のナショナリズムと市民像……………大津留(北川)智恵子 一 アメリカのナショナリズムの表出1 戦争とアメリカのナショナリスト・イデオロギー……………………寺地功次2 アメリカ・ナショナリズムと9・11の衝撃…………………………… 武田康裕3 ナショナル・アイデンティティと歴史的記憶…………………………大芝 亮 二 グローバルな文脈でのナショナリズム4 アメリカのナショナリズムと“ジャパン・バッシング”………………石井 修5 中国におけるナショナリズムと国際主義………………………………石井 明6 自由主義的普遍主義の価値規範とアジアの対抗………………………稲田十一7 アメリカン・グローバリズム……………………………………………山田 敦 三 市民像からナショナリズムを語りなおす8 フィリピーノ・アメリカンの語り方……………………………………中野 聡9 日系ボーイスカウト運動にみる国家と市民像………………………東 自由里10 アメリカの市民社会と核軍縮、1954~87年………………………… 上村直樹11 アメリカの市民的意識の育成と市民社会………………大津留(北川)智恵子あとがき英語略称索引/事項索引/人名索引