アメリカの覇権・帝国的秩序に代わり、ヨーロッパは世界秩序モデルを提供できるか。本書は、その秩序構築を、国際政治学、国際法、政治学、法制史、地域研究、経済学、社会学、歴史学などの視点から学際的に分析する。
はしがき序 ユーロ・グローバリズムとはなにか I 近代ヨーロッパの平和思想とその挫折1 正戦論の転換と「ヨーロッパ公法」の思想2 ヨーロッパ、戦時法規そして地政学的変化 1837~2005年3 カント・モーメント ヨーロッパの平和実践における人間意思と理念の役割 II アメリカの覇権・ヨーロッパの知恵4 グローバリゼーションとヨーロッパ流の 戦争方法 フランスとドイツにおける軍事的適応の政治学5 EU・NATOの拡大とイラク戦争 中・東欧の加盟とアメリカの影響6 グローバルな過渡期としての現在 米欧の秩序イメージと冷戦後 III 「ヨーロッパ」の周辺への浸透7 欧州憲法条約否決とスコットランド政治8 ヨーロッパ資本の東方拡大 EU新加盟国・加盟候補国の観点から9 公教育におけるムスリムの学びの条件 フランス・ベルギー・オランダの比較分析10 ヨーロッパにおけるムスリムの覚醒 二つの文明の緊張関係索 引