グローバル化のなかの福祉社会
グローバル資本主義をいかに制御できるか福祉国家の運営や福祉政策のあり方に今後いかなる影響を及ぼすか。理論的・実証的にその可能性を提示する。本書第I部ではグローバル化の理論とその展開、そして第II部はグローバル化の影響の地域的差異について検討し、さらに第III部ではグローバル・ガバナンスのゆくえについて論じる。
序 章 グローバリゼーション論争と福祉国家・福祉社会(下平好博)
第Ⅰ部 グローバル化の理論とその展開
第1章 グローバル化とソーシャルダンピング(粟沢尚志)
第2章 経済のグローバル化、人口高齢化と年金制度改革(鎮目真人)
第3章 公的社会支出の国際比較と社会・経済・政治的要因(三重野卓)
第Ⅱ部 グローバル化の影響の地域的差異
第4章 日本における経済のグローバル化とソーシャル・セーフティネットの崩壊(下平好博)
第5章 社会保障制度の構築と日中〈伝統文化〉のゆくえ(鍾 家新)
第6章 アメリカン・リベラリズム(後藤玲子)
第7章 グローバル化と福祉国家の再編(廣瀬真理子)
第8章 アジアにおけるグローバル化と社会福祉(萩原康生)
第Ⅲ部 グローバル・ガバナンス
第9章 市民組織とガバナンス(恩田守雄)
第10章 グローバル化と国際労働基準(中野育男)
第11章 グローバル化とEUの新・社会保護戦略(濱口桂一郎)
終 章 グローバル化・共生・福祉社会(三重野卓)