吉田松陰に学ぶ 現代に語りかける叡智
どこから見ても非の打ちどころのない真面目人間、あるいは神格化と言うにふさわしい理想的人物とされてきた吉田松陰の実像は、いかなるものだったか。前著『エピソードでつづる吉田松陰』では文字通り普段着の松陰像を取り上げたが、本書ではさらに別の側面、とりわけ兵学者や教師として世に出た松陰がいかに発言し、行動したのかという角度から、松陰や村塾に関わるエピソードや話題を取り上げる。
Ⅰ 松陰その人と家族関係
1 家紋の話
2 なぜ名前を変えたのか
3 天然痘の流行
4 広瀬淡窓と松陰
5 旅の宿の決め方
6 一族を名乗る人びと
Ⅱ 江戸の学校と教育制度
7 学校という言葉
8 個人情報保護の行き過ぎ
9 品川弥二郎の勘違い
10 私塾型大学の提唱
11 教育再生会議は成功するか
Ⅲ 教育への視点
12 教師は養成可能か
13 教科書は誰が選ぶのか
14 いじめ問題の今と昔
15 学校と親の関係、昔からある親の苦情
16 本の読み方・読書論
Ⅳ 村塾に関わる問題
17 松下村塾という名称の由来
18 飯は食わせる
19 図書館のよしあし
20 世襲と養子制度
Ⅴ 今も昔も沢山いる松陰ファン
21 政治家はなぜ松陰が好きか
22 座右の銘
23 松陰ファンの作った各地の記念碑
24 歴史小説やドラマのウソとホント
25 商標登録された維新の志士たち
Ⅵ 時務論、政治社会問題への興味・関心
26 サムライの定年、隠居の年齢
27 責任の取り方
28 植民地獲得と竹島問題
29 ナポレオンへの憧れ
30 難産した倒幕論
あとがき
吉田松陰年譜