精神障害者へのソーシャルサポート活用 当事者の「語り」からの分析
精神障害者(統合失調症等)当事者(22名)への質的調査=「語り」からの分析から、サポートをどう実質化するのか。そして、当事者自身が、主体的に、そのサポートを利用でき、また利用を促進することができるのか。その方策、ソーシャルワーク実践の可能性を探る。
第1章 「当事者」が主体的にサポートを活用するために――研究の背景と意義
第1節 当事者のニーズと用意されているサービスのギャップ
研究の背景
当事者のニーズと用意されているサービスのギャップ
第2節 地域で生活するために必要な「当事者」の視点
第3節 「当事者」の語りからの分析の意義
第2章 ソーシャルサポートとソーシャルネットワーク――先行研究レビュー
第1節 「当事者」を支える方法としてのソーシャルサポート、ソーシャルネットワーク
ソーシャルネットワーク
ソーシャルサポート
ソーシャルサポートネットワーク
第2節 ソーシャルサポートおよびソーシャルサポートネットワークに関する研究の動向
第3節 ソーシャルサポートとソーシャルネットワークに関する研究のまとめ
第3章 M‐GTA(修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ)によるサポート利用の分析
――研究の方法
第1節 研究方法としてのM-GTA
第2節 M-GTAによる分析の方法
データ収集法と範囲
M-GTAによる分析の方法
倫理的配慮
分析手順と結果に対する質の担保
第4章 当事者の「語り」から見えてくるもの
――結果(1)調査の概要と「サポートがなく一人ぼっち」という状況
第1節 精神障害者の意識の変化とソーシャルサポートを利用するプロセスを明らかにする調査
調査協力者の概要
分析結果
ストーリーライン
第2節 「サポートがなくひとりぼっち」が起こるプロセス
第5章 当事者の「語り」から見えてくるもの
――結果(2)サポートに対する認識の変化と「サポートが実質化する」ということ
第1節 「認識の変化」が起こり「サポートを利用する」ようになるというプロセス
第2節 「サポートが実質化する」ということ
第3節 「サポートが役に立たない」ために「サポートを利用しない」ようになる
第6章 サポートの実質化と、そのプロセスに関する考察
第1節 ソーシャルサポートに関する考察
ソーシャルサポートの機能
ソーシャルサポートの構造
ソーシャルサポートのモデルとの関係
第2節 ソーシャルネットワークに関する考察
終 章 ソーシャルワーク実践に活かすために――今後の課題
第1節 当事者が主体的にソーシャルサポートを活用するプロセスの整理
第2節 ソーシャルサポート活用を促すソーシャルワーク
第3節 研究の限界と今後の課題
引用・参考文献
巻末注
巻末資料
事項・人名索引