大学で学ぶ西洋史[近現代]
本書は、アメリカ南北両大陸を含めた西洋世界の15世紀末から現代までの数百年の歩みを概観した通史。第Ⅰ部では15世紀末に始まる大航海時代から18世紀末ごろまで、第Ⅱ部はフランス革命から第一次世界大戦勃発までを、第Ⅲ部はヨーロッパ人の植民活動から現代までの南北アメリカの歴史を、第Ⅳ部は第一次世界大戦勃発から冷戦終結後の現在までを対象に、第一線の執筆陣が最新の研究成果をふまえて解説する、歴史を学ぶ人のための待望のテキスト。
第Ⅰ部 ヨーロッパの「近世」
総説 近世のヨーロッパ
第1章 宗教改革と対抗宗教改革
第1節 ドイツの宗教改革
第2節 宗教改革の波紋
[歴史への扉Ⅰ]宗教改革とジェンダー
第2章 ヨーロッパ世界の拡大と社会の変化
第1節 ポルトガル・スペイン
第2節 イタリア
[歴史への扉2]シャイロックの居場所―ゲットーの成立とユダヤ人
第3節 オランダ
[歴史への扉3]絵画と歴史
第4節 フランス
第5節 イギリス
[歴史への扉4]反乱か革命か―揺れるピューリタン革命の歴史像
第3章 自由と専制のはざまで
第1節 神聖ローマ帝国とオーストリア
[歴史への扉5]社会的規律化と絶対主義
第2節 近世北欧
第3節 東中欧・ロシア
[歴史への扉6]ポーランド分割をめぐる議論
第4節 オスマン朝
[歴史への扉7]オスマン朝の人材養成
第Ⅱ部「国民国家」をめざして
総説 ヨーロッパの世紀
第4章 フランス革命と産業革命
第1節 フランス革命
[歴史への扉8]革命・音楽・演劇
第2節 ナポレオンとヨーロッパ
第3節 ウィーン体制
[歴史への扉9]ハンバッハ祭
第4節 産業革命の進展と社会問題
[歴史への扉10]アングロ・サクソンとケルト
第5章 ブルジョワ社会の成立と国民統合の進展
第1節 ブルジョワ社会の原風景
第2節 イタリアの統一
第3節 ドイツの統一と第二帝国
[歴史への扉12]「市民社会」としての帝政ドイツ社会
第4節 フランスの共和政と国民統合
[歴史への扉13]ライシテとは何か
第6章 中・東ヨーロッパの再編と民族問題
第1節 オーストリアと中・東ヨーロッパの再編
[歴史への扉14]ミューシャの町の複合的な社会―ハプスブルク的秩序とその崩壊
第2節 ロシアの近代化
[歴史への扉15]帝国統治と「ロシア化」
第3節 トルコの近代化と民族問題
[歴史への扉16]トルコ系国家としてのオスマン朝の特異性
第7章 帝国と植民地
第1節 イギリス帝国と移民
[歴史への扉17]ホワイトネス・スタディーズ
第2節 帝国主義と植民地問題
[歴史への扉18]国境を越えた娯楽
第Ⅲ部 南北アメリカの推移
総説 南北アメリカ史の背景
第8章 植民地から独立・建国へ
第1節 ラテンアメリカ
[歴史への扉19]植民地時代を生きるインカ
第2節 北米植民地とカナダ
[歴史への扉20]アカディア人の追放
第3節 アメリカ合衆国の成立と拡大
[歴史への扉21]市場革命とセクショナリズム
第9章 現代アメリカの形成
第1節 20世紀前半のアメリカ合衆国
[歴史への扉22]総力戦とアメリカ民主主義
第2節 アメリカ外交の展開
第3節 第二次世界大戦後の南北アメリカ
第Ⅳ部 現代世界の中の西洋
総説 対立から協調へ向かう西洋世界
第10章 2つの世界大戦
第1節 第一次世界大戦とロシア革命の衝撃
第2節 ファシズムの時代
[歴史への扉23]2つの人種主義
第3節 第二次世界大戦
[歴史への扉24]第二次世界大戦と東欧のドイツ人
第11章 現代国際体制の成立と展開
第1節 冷戦の出現と展開
[歴史への扉25]キッチン・ディベート
第2節 多極化と冷戦の終焉
[歴史への扉26]2つのSALT
第3節 冷戦後の世界
[歴史への扉27]イラク戦争とヨーロッパ―21世紀における民主主義と帝国主義
第12章 ヨーロッパ統合への道
第1節 脱植民地化とヨーロッパ統合
第2節 ヨーロッパ統合の拡大
第13章 現代科学技術の光と闇
第1節 ノーベル賞から見た20世紀の科学
[歴史への扉28]日本の科学者とノーベル賞―戦前からの歴史
第2節 戦争と科学技術
[歴史への扉29]先見の明があったポール・バラン
第3節 第二次世界大戦後の環境問題
[歴史への扉30]環境問題とメディア
参考文献
人名索引