福祉系NPOのすすめ 実践からのメッセージ
本書は、NPOの中でも福祉系NPOに焦点を合わせ、「理論編」では、福祉系NPOが求められるようになった背景やその組織構造を明らかにすることを通して、福祉系NPOが形成されるダイナミクスを探求することを目指している。また、「実践編」では、現代の多様化・複雑化する福祉ニーズを踏まえ、従来の福祉サービスの対象者に加え、ホームレス・薬物依存者・HIV感染者などの新たな分野も取り上げている。
そのほか、福祉系NPOが求められるようになった背景から設立方法・運営課題まで、NPO団体が福祉コミュニティ構築のために必要な連携・協働のあり方について解説する。そして、実践現場で活動する声として、福祉ニーズに取り組むようになった「想い」や人と人との「つながり方」について紹介する。
基 礎 編
第1章 福祉系NPOとは何か―その生成と機能
1 福祉系NPOとは
2 ボランティア組織とNPO
3 福祉系NPOに期待されるもの
4 地域に根ざした企業・団体の社会貢献
5 中間組織(インターミディアリ)の必要性
6 社会企業とNPO
7 社会福祉法人と企業とNPO
第2章 NPOを組織するとは
1 日本のNPOの諸相(活動分野、規模)
2 パッションを組織化するとは?―仲間を募って共感を呼び起こし、一歩を踏み出す
3 活動を動かすための資金を集める・つくる
第3章 NPOの法人化と運営課題
1 NPOの法人化
2 法人格取得までのプロセス
3 NPO法人化後の運営課題
第4章 市民と地域セクターをつないで
1 協働(パートナーシップ)から広がる地域づくり
2 協働(パートナーシップ)とは何か?
3 行政とNPOの協働
4 企業とNPOの協働
5 さまざまな支援者とネットワーキングによる地域づくり
第5章 福祉NPOと地域福祉
1 地域福祉の動向
2 戦後地域福祉の展開と政策
3 地域福祉における福祉NPOの位置づけと役割
4 地域社会における福祉施設・団体との協働のあり方
5 地域福祉推進のためのネットワークづくり
6 市民と地域をつなぐ媒介としてのNPO
実 践 編
第1章 在宅サービスをつくる―この30年を振り返って
1 団体の概要
2 団体の成り立ち
3 活動の主な内容
4 団体の特徴
5 読者へのメッセージ
6 団体の基礎情報
第2章 障害者と学生とまちづくり、地域生活支援
1 団体の概要
2 団体の成り立ち
3 活動の主な内容
4 団体の特徴
5 読者へのメッセージ
6 団体の基礎情報
第3章 HIV/AIDSとともに生きる人たちがありのままに生きるために
1 団体の概要
2 団体の成り立ち
3 活動の内容
4 団体の特徴
5 読者へのメッセージ
6 団体の基礎情報
第4章 子どもへの暴力のない社会を目指して
1 団体の概要
2 団体の成り立ち
3 活動の主な内容
4 団体の特徴
5 読者へのメッセージ
6 団体の基礎情報
第5章 貧困問題を通して社会を変える
1 団体の概要
2 団体の成り立ち
3 団体の特徴
4 読者へのメッセージ
5 団体の基礎情報
第6章 薬物依存からの回復
1 団体の概要
2 団体の成り立ち
3 活動の主な内容
4 団体の特徴
5 読者へのメッセージ
6 団体の基礎情報
第7章 子どもの最善の利益から考える環境整備
1 団体の概要
2 団体の成り立ち
3 活動の主な内容
4 団体の特徴
5 読者へのメッセージ
6 団体の基礎情報
第8章 災害に強いまちづくり・ひとづくり
1 団体の概要
2 団体の成り立ち
3 活動の主な内容
4 団体の特徴
5 読者へのメッセージ
6 団体の基礎情報
第9章 市民育成と情報交流ネットワークで地域力を育む
1 団体の概要
2 団体の成り立ち
3 活動の主な内容
4 団体の特徴
5 読者へのメッセージ
6 団体の基礎情報
あとがき
索 引