社会でいきる心理学
社会で生きる私たちの心と行動を解き明かすための手がかりとして、心理学の知見はどのように活かせるのか? 本書は心理学の基本的で重要なトピックをとりあげ、各々を「現代社会との関連」「研究紹介:応用実践編」「研究紹介:基礎編」「基礎知識の整理」の4部構成で解説する。現代社会と心理学のつながりを明らかにするテキスト。
[ここがポイント]
◎ 心理学の基本的な知見を、それが社会でどう役 立つかという視点から学べる。
◎ 心理学の基本的で重要なトピックを「現代社会との関連」「研究紹介:応用実践編」「研究紹介:基礎編」「基礎知識の整理」の4部構成で解説。
第1章 社会行動――他者とのかかわりを理解する(福野光輝)
はじめに
1 リーダーシップ――効果的なリーダーシップとは
2 集団による意思決定――話し合いは正しい結論を導くか
3 交渉――なぜまとまらないのか
第2章 性格――その人らしさを探る(山中 亮)
はじめに
1 性格の認知――なぜ見る人によって性格が違って見えるのか
2 性格の理解――性格を知るための有効な方法は
3 性格の変容――性格は変えられるのか
第3章 感情――人を動かし,人と人とを結ぶこころの働き(増地あゆみ)
はじめに
1 感情調整――感情とどのように向き合うか
2 負の感情――ネガティブな感情とつきあうには
3 ポジティブな感情――幸福感や喜びがもたらすものとは
第4章 知覚と注意――環境を知る働き(森本 琢・田村卓哉)
はじめに
1 色の知覚――なぜ人によって色の見え方が違うのか
2 錯視――人はどうして正確に見ることができないのか
3 注意――人は外界からの情報をどのように取捨選択して利用しているのか
第5章 記憶――情報をどのように憶え,活かすのか(浅村亮彦)
はじめに
1 記憶のしくみ――なぜ正確に記憶できないのか
2 空間の記憶――なぜ道に迷うのか
3 記憶とヒューマン・エラー――なぜうっかりミス,勘違いが生じるのか
第6章 学習と動機づけ――行動を決めるモノは何か(鈴木修司)
はじめに
1 好感を抱いてもらえるCMを作るには――古典的条件づけ
2 働きがいのある職場とは――オペラント条件づけ
3 ヤル気を引き出すには――動機づけ
第7章 思考――過去の経験から未来を予測する(佐藤 淳)
はじめに
1 経験を一般化する――具体から抽象へ
2 ルールを適用する――抽象から具体へ
3 先行経験を問題解決に利用する――具体から具体へ
第8章 発達――「自己」への旅立ち(小島康次)
はじめに
1 乳幼児期――「自立」を支える親子関係とはどのようなものか
2 青年期――「自己」を発見する際の問題は何か
3 成人期――「自己」はどのように社会へ参入していくのか
補 章 心理学の歴史――産業・組織とのかかわりを中心に(小島康次)
1 現代の産業・組織心理学
2 応用心理学の誕生と展開――産業・組織心理学
3 心理学の歴史と動機づけ理論
索 引