ジェンダーと比較政治学
「ジェンダー」という視点をもつと、学問はどのように変わるのだろうか。ジェンダー概念を組み入れることによって、比較政治学の基本的概念や方法論が組み替えられ、新たな理論構築が可能となることを提起する。
はじめに――今、なぜジェンダーなのか (戸田真紀子)
1 中東欧諸国におけるケア枠組みのジェンダー的側面
――女性に期待される役割が国により異なるのはなぜか(仙石学)
2 比較するまなざしと交差性――ジェンダー主流化政策の波及/阻害をどう見るか (土佐弘之)
3 ジェンダーの比較社会論・比較政策論と比較政治学――政策変化におけるジェンダー (堀江孝司)
4 EUのジェンダー平等政策と国内ジェンダー・パラダイム――チェコ共和国を事例に(中田瑞穂)
5 現代イランにおける家族保護法の展開――成立、廃止、新法案 (森田豊子)
6 戦時性暴力とどう向き合うか――グアテマラ民衆法廷の取り組み (柴田修子)
7 南アジアにおけるジェンダーと政治――インド民主主義のジェンダー・ダイナミクス(竹中千春)