実証政治学構築への道
雪国・新潟の少年は、いかにして社会科学に目覚め、
「我著す、故に我在り」という信念を持つに至ったか
現代政治学の第一人者・猪口孝は、いかにして国際関係論や政治文化論など多分野で国際的にも顕著な業績をあげ、膨大な著作を築きあげてきたのか。本書では、雪国・新潟に生まれた少年が社会科学に目覚めたきっかけから、苦労した米国留学の日々、そして「我著す、故に我在り」という信条のもと取り組んできた研究を回顧する。また長年培ってきた勉強法、情報収集法、コミュニケーション法も余すところなく語る。
第一章 雪国の私
1 幼少時代の私
2 七回目の人生
第二章 大学生・大学院生時代
1 無知の知
2 教養学科での英語
第三章 されど留学の日々
1 大学の空虚化と米国留学への道
2 出会いの時代
3 インビジブル・カレッジ私家版
4 学術誌編集の不思議な世界
第四章 好奇心が私を導いた世界
1 国際関係計量分析・モデリング
2 国際システム論
3 日米同盟論
4 米国民主主義推進論
5 東アジア世界秩序論
6 現代日本政治体制の政治経済学
7 現代日本政治体制論
8 比較政治文化論
9 現代民主主義論
10 実証主義の政治学の確立
第五章 研究の外縁
1 日頃の情報分析生活
2 我著す、故に我在り
3 執筆量は読書量に比例する
4 速く正確に読もう
5 国際政治の九割は英語の世界である
6 国際政治学の難しさ
第六章 学者の課外活動
1 抵抗しがたい誘惑
2 真面目にやった兼職
第七章 回想の人々
1 起爆薬は学校の先生
2 友達の輪
終 章 黄昏時の人生観
あとがき
猪口孝年譜
猪口孝業績一覧
人名索引