社会システム学をめざして
「生きている」システムの論理の解明に向けて
「シリーズ社会システム学」は、従来の社会システム論の枠をこえて、文理融合の新しい形のリベラルアーツの構築をめざす試みである。「生きている」システムの論理の解明に向けて、それは自然科学や社会科学の成果だけでなく、さらに人文科学の成果をも貪欲に取り込もうとする。
別巻は、「ミクロ-マクロ」問題や「ゆらぎと創発性」問題などをめぐって、執筆者たちの「社会システム学」に寄せる熱い思いを語り合った座談会と、関連する論文を収録した、いわば社会システム学のマニフェストの書。
1. 文理融合の要請に応える
2. 高度リベラルアーツの基礎づけとなる
3. 新しいシステム科学の潮流を視野に入れる
4. 社会システム学へ
第Ⅰ部 社会システム学をめざして
第1章 社会システム学とはなにか――シリーズ責任編集者鼎談 今田高俊・鈴木正仁・黒石 晋
第2章 社会システム学に期待する――シリーズ執筆者座談会
今田高俊・黒石 晋・中井 豊・中丸麻由子
木嶋恭一・永田えり子・木村洋二・鈴木正仁
第Ⅱ部 社会システム学の未来に向けて
第3章 <社会システム論>再考―― 歴史変動を理論化する<社会システム論>のための覚え書き 遠藤薫
第4章 複雑社会の衰退と危機を考える 柴山桂太
第5章 相互システムと創発効果――ゲーム理論を手がかりに 武藤正義
終 章 社会システム学の未来に向けて 存在と認識の階層性と相互性:そのための理論枠
――新しい「社会システム学」の構想のために 黒石 晋・鈴木正仁
あとがき