よくわかるスポーツ心理学
本書は,性格や態度が成績にどう影響するか,また,コーチの役割や動機づけや技能を高める方法など,スポーツ心理学の基本的なトピックスを押さえ,その全体像を描くことをめざした入門書。
[ここがポイント]
◎ 原則見開き2頁で見やすくわかりやすい
◎ スポーツ心理学における基本的かつ重要な事項を幅広く押さえている
◎ それぞれ専門分野をもち,第一線で活躍する研究家である執筆陣による,入門書を意識したわかりやすい教科書
◎ スポーツ心理学の授業だけではなく,教育大学の 体育科コースでの授業でも活用できる
第Ⅰ章 スポーツと発達
1 乳児期の運動発達
2 分化を繰り返す運動発達
3 運動パターンの発達
4 認知発達と運動
5 社会性の発達と運動参与
6 親や仲間と運動参与
7 子どものスポーツへの動機づけ
8 子どもの運動・スポーツ指導
9 スポーツ技能学習と臨界期
第Ⅱ章 運動の制御機構
1 情報処理としての運動制御
2 運動における感覚・知覚の役割
3 運動における注意の役割
4 スポーツの熟練者の記憶
5 運動の言語化
6 運動イメージ
7 運動における予測の役割
8 運動における速さと精度
9 身体運動の協応構造
10 環境との相互作用で生じる運動
11 身体運動とリズム
12 自己組織する身体運動
13 対人・集団運動のダイナミクス
第Ⅲ章 運動の学習と指導
1 運動プログラムの獲得
2 一定練習と変動練習
3 全体練習と部分練習
4 学習はどのように進行するか
5 自由度から見た学習段階
6 観察・見まね学習
7 効果的なフィードバック
8 知覚・認知トレーニング
9 制約を利用した個人練習
10 制約を利用したチーム練習
11 技術指導と練習環境デザイン
第Ⅳ章 スポーツにおける動機づけ
1 動機づけ――やる気を支えるエネルギー
2 原因帰属――成功・失敗経験の解釈とやる気
3 自己効力感――やればできる
4 達成目標理論――目標の性質とやる気
5 自己決定理論――やる気の連続性
6 学習された無力感――やる気の喪失
7 セルフ・ハンディキャッピング――なぜやる気を出さないのか
8 動機づけ雰囲気――やる気を高める環境づくり
第Ⅴ章 スポーツの社会心理
1 スポーツと集団①集団規範――チームのルール
2 スポーツと集団②集団凝集性――チームのまとまり
3 スポーツと集団③チーム・ビルディング――強いチームをつくる
4 リーダーシップ――優れた指導力を発揮する
5 社会的勢力――影響力の源泉
6 攻撃性――暴力か,それとも醍醐味か
7 ソーシャルスキル――他者と関わる技術
8 ジェンダー――女性とスポーツ
第Ⅵ章 運動による健康の増進
1 運動の心理的効果①自尊感情
2 運動の心理的効果②ストレス
3 運動の心理的効果③不安
4 運動行動の規定因――態度と規範
5 運動行動の変容――トランスセオレティカル・モデル
6 運動行動の促進――運動実践への介入
7 運動実践と環境――運動の継続を支える社会的文脈要因
第Ⅶ章 競技心理
1 競技スポーツ・アスリートの心性
2 ピークパフォーマンスの心理的世界
3 “あがる”心理とその克服
4 スランプからの脱出
5 少年期とスポーツ
6 タレント発掘
7 ソーシャルサポートの活用
8 コーチングの心理
9 スポーツファンの心理
10 アスリートの心理サポート現場
第Ⅷ章 メンタルトレーニング
1 メンタルトレーニング小史
2 アスリートに必要とされる心理的スキル
3 アスリート版心理テスト
4 メンタルトレーニングプログラムの作成
5 メンタルトレーニング①リラクセーション技法
6 メンタルトレーニング②イメージ技法
7 メンタルトレーニング③認知行動技法
8 チームスポーツのメンタルトレーニング
9 スポーツメンタルトレーニング指導士
10 メンタルトレーニングとカウンセリング
第Ⅸ章 スポーツ臨床
1 スポーツカウンセリング
2 スポーツとパーソナリティ形成
3 運動部活動における不適応
4 運動部指導者の葛藤
5 スポーツ傷害と心理
6 アスリートにおける食行動問題
7 バーンアウトの発症機序
8 アスリートアイデンティティ
9 競技引退のもつ意味
10 心因性動作失調
11 スポーツセラピーの可能性
12 認定スポーツカウンセラー
さくいん