ポピュラー文化ミュージアム 文化の収集・共有・消費
近年、従来型の美術館／博物館に代わって、多くのポピュラー文化ミュージアムが構想・建設されており、テレビ・ポピュラー音楽・映画・マンガ・スポーツ・ファッション・観光など、様々な文化の収集・保存・展示が行われている。本書では、ポピュラー文化ミュージアムの概要と特徴を述べ、それらを捉える新しい視点を提供する。そして現状の課題をふまえつつ、新しいミュージアム研究およびポピュラー文化研究の可能性を提示する。フィールドワークに最適な「おすすめの調査地リスト」付き。
［ここがポイント］
◎ ポピュラー文化ミュージアムに関する初の概説書
◎ マンガ、音楽、映画…日本文化の新たな世界を構築するための拠点づくりを提言
まえがき――ポピュラー文化ミュージアムとは何か
第Ⅰ部 ポピュラー文化ミュージアムを考える枠組と方法
第１章 ミュージアムから考える（村田麻里子）
１ ミュージアムはポピュラー文化か
２ ミュージアム・コンテンツの〈ポピュラー文化〉化
３ ミュージアム体験の〈ポピュラー文化〉化
４ ミュージアムから考える
コラム１ 植田正治写真美術館（井上雅人）
コラム２ 足立美術館（村田麻里子）
コラム３ 大塚国際美術館（村田麻里子）
第２章 ポピュラー文化から考える（山中千恵）
１ ポピュラー文化は遺産か
２ ポピュラー文化を資源・遺産とみなす〈ミュージアム〉の設立
３ 〈ミュージアム〉的なポピュラー文化
４ ポピュラー文化から考える
コラム４ ナゾのパラダイス（淡路立川水仙郷）（イトウユウ）
コラム５ 銀座通り（新橋―京橋間）（イトウユウ）
第３章 フィールドを捉える方法（岩谷洋史）
――どのようにして見て、記録し、まとめるか
１ ポピュラー文化ミュージアムへのアプローチ
２ フィールドで観察をする
３ フィールドへ行く前に
４ フィールドでのデータ収集
５ データの分析・解釈
６ 調査者自身に委ねられるエスノグラフィー
第４章 フィールドワークの展開（岩谷洋史）
――「水木しげるロード」を事例に
１ どのフィールドを対象にするのか
２ フィールドへ行く前に――事前の準備と考察
３ フィールドノートを整理する
４ 調査データをもとにした概念化の作業
５ フィールドで求められる柔軟性
コラム６ 軍艦島（木村至聖）
コラム７ 韓国群山市（朴 祥美）
第Ⅱ部 ジャンルとしてのポピュラー文化ミュージアム
第５章 化粧品のミュージアム（谷本奈穂）
――その困難と可能性
１ 文化となった化粧品――専門メディアとファンの成立
２ 花王ミュージアムの基本情報――考察の前に
３ 化粧文化とテクスチュア
４ 企業の支え、見せえないモノ
コラム８ 神戸ファッション美術館（井上雅人）
コラム９ 郊外型ショッピングモール（松田いりあ）
第６章 ポピュラー音楽関連ミュージアム（南田勝也）
１ ポピュラー音楽のミュージアム
２ ポピュラー音楽の定義と性質
３ 場所性と非―場所性―レ・コード館を中心に
４ 発展研究への誘い
コラム10 「鳴く虫と郷町」、伊丹昆虫館（永井純一）
コラム11 京都嵐山 美空ひばり座（永井純一）
コラム12 音戯の郷（山崎 晶）
コラム13 浜松市楽器博物館（山崎 晶）
コラム14 古賀政男音楽博物館（山崎 晶）
コラム15 六甲オルゴールミュージアム（小川博司）
第７章 テレビ・映像関連ミュージアム（佐野明子）
――「大和ミュージアム」を事例に
１ 映像のミュージアム／アーカイブとは
２ 複数のミュージアム／アーカイブへ行ってみよう
３ 映像／記憶／想起のなかの戦艦大和
４ 「明るい」大和ミュージアム
コラム16 神戸映画資料館（佐野明子）
コラム17 夢千代館（石田佐恵子）
コラム18 伊丹十三記念館（石田佐恵子） コラム19 兼高かおる旅の資料館（石田佐恵子）
コラム20 東アジアにおける映像アーカイブ（粱 仁實）
第８章 マンガ関連ミュージアム（増田のぞみ）
１ マンガ関連ミュージアムの概観とその分類
２ マンガ関連ミュージアムに期待される役割
３ 「公」的なミュージアムと「私」的なミュージアム
４ マンガ関連ミュージアムが抱える課題
コラム21 韓国漫画映像振興院（山中千恵）
コラム22 石ノ森萬画館（イトウユウ）
第９章 マニア文化関連ミュージアム（辻 泉）
――鉄道ミュージアムを事例に
１ マニア文化関連ミュージアムとは何か
２ 博物館と少年たちの帝国主義
３ 博物館からマニア文化関連ミュージアムへ
４ マニア文化関連ミュージアムのこれから―発展研究への誘い
コラム23 〈城郭ミュージアム〉とは何か（今井隆介）
コラム24 体験学習型の〈城郭ミュージアム〉（今井隆介）
コラム25 都市計画型の〈城郭ミュージアム〉（今井隆介）
コラム26 シャレコーベ・ミュージアム（永井純一）
コラム27 海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館（松井広志）
コラム28 バンダイミュージアムとガンダムフロント東京（松井広志）
コラム29 神戸ドールミュージアム（松井広志）
第10章 エスニック関連ミュージアム（田原範子）
――ブリコラージュとしてのアート
１ ポピュラー文化としてのエスニックなるもの
２ 展示される異文化
３ エスニックなるものとしての「アフリカ」
４ 創造されるエスニックなるもの
コラム30 灘五郷の酒造ミュージアム群（岩谷洋史）
コラム31 天王寺動物園（岩谷洋史）
コラム32 リアス・アーク美術館（田原範子）
コラム32 太地町立くじらの博物館（田原範子）
第11章 越境するポピュラー文化ミュージアム（石田佐恵子）
――グローバル化／デジタル化時代の展望
１ 二つの事例から考える
２ ポピュラー文化ミュージアムに作用する二つのベクトル
３ グローバル化／デジタル化時代のポピュラー文化ミュージアム
４ ポピュラー文化ミュージアム研究の可能性
コラム34 野球体育博物館（高井昌吏）
コラム35 秩父宮記念スポーツ博物館（高井昌吏）
コラム36 沖縄とハワイの空手博物館（藪耕太郎）
あとがき
おすすめの調査地リスト
人名・事項・施設名索引
第Ⅰ部 ポピュラー文化ミュージアムを考える枠組と方法
第１章 ミュージアムから考える（村田麻里子）
１ ミュージアムはポピュラー文化か
２ ミュージアム・コンテンツの〈ポピュラー文化〉化
３ ミュージアム体験の〈ポピュラー文化〉化
４ ミュージアムから考える
コラム１ 植田正治写真美術館（井上雅人）
コラム２ 足立美術館（村田麻里子）
コラム３ 大塚国際美術館（村田麻里子）
第２章 ポピュラー文化から考える（山中千恵）
１ ポピュラー文化は遺産か
２ ポピュラー文化を資源・遺産とみなす〈ミュージアム〉の設立
３ 〈ミュージアム〉的なポピュラー文化
４ ポピュラー文化から考える
コラム４ ナゾのパラダイス（淡路立川水仙郷）（イトウユウ）
コラム５ 銀座通り（新橋―京橋間）（イトウユウ）
第３章 フィールドを捉える方法（岩谷洋史）
――どのようにして見て、記録し、まとめるか
１ ポピュラー文化ミュージアムへのアプローチ
２ フィールドで観察をする
３ フィールドへ行く前に
４ フィールドでのデータ収集
５ データの分析・解釈
６ 調査者自身に委ねられるエスノグラフィー
第４章 フィールドワークの展開（岩谷洋史）
――「水木しげるロード」を事例に
１ どのフィールドを対象にするのか
２ フィールドへ行く前に――事前の準備と考察
３ フィールドノートを整理する
４ 調査データをもとにした概念化の作業
５ フィールドで求められる柔軟性
コラム６ 軍艦島（木村至聖）
コラム７ 韓国群山市（朴 祥美）
第Ⅱ部 ジャンルとしてのポピュラー文化ミュージアム
第５章 化粧品のミュージアム（谷本奈穂）
――その困難と可能性
１ 文化となった化粧品――専門メディアとファンの成立
２ 花王ミュージアムの基本情報――考察の前に
３ 化粧文化とテクスチュア
４ 企業の支え、見せえないモノ
コラム８ 神戸ファッション美術館（井上雅人）
コラム９ 郊外型ショッピングモール（松田いりあ）
第６章 ポピュラー音楽関連ミュージアム（南田勝也）
１ ポピュラー音楽のミュージアム
２ ポピュラー音楽の定義と性質
３ 場所性と非―場所性―レ・コード館を中心に
４ 発展研究への誘い
コラム10 「鳴く虫と郷町」、伊丹昆虫館（永井純一）
コラム11 京都嵐山 美空ひばり座（永井純一）
コラム12 音戯の郷（山崎 晶）
コラム13 浜松市楽器博物館（山崎 晶）
コラム14 古賀政男音楽博物館（山崎 晶）
コラム15 六甲オルゴールミュージアム（小川博司）
第７章 テレビ・映像関連ミュージアム（佐野明子）
――「大和ミュージアム」を事例に
１ 映像のミュージアム／アーカイブとは
２ 複数のミュージアム／アーカイブへ行ってみよう
３ 映像／記憶／想起のなかの戦艦大和
４ 「明るい」大和ミュージアム
コラム16 神戸映画資料館（佐野明子）
コラム17 夢千代館（石田佐恵子）
コラム18 伊丹十三記念館（石田佐恵子） コラム19 兼高かおる旅の資料館（石田佐恵子）
コラム20 東アジアにおける映像アーカイブ（粱 仁實）
第８章 マンガ関連ミュージアム（増田のぞみ）
１ マンガ関連ミュージアムの概観とその分類
２ マンガ関連ミュージアムに期待される役割
３ 「公」的なミュージアムと「私」的なミュージアム
４ マンガ関連ミュージアムが抱える課題
コラム21 韓国漫画映像振興院（山中千恵）
コラム22 石ノ森萬画館（イトウユウ）
第９章 マニア文化関連ミュージアム（辻 泉）
――鉄道ミュージアムを事例に
１ マニア文化関連ミュージアムとは何か
２ 博物館と少年たちの帝国主義
３ 博物館からマニア文化関連ミュージアムへ
４ マニア文化関連ミュージアムのこれから―発展研究への誘い
コラム23 〈城郭ミュージアム〉とは何か（今井隆介）
コラム24 体験学習型の〈城郭ミュージアム〉（今井隆介）
コラム25 都市計画型の〈城郭ミュージアム〉（今井隆介）
コラム26 シャレコーベ・ミュージアム（永井純一）
コラム27 海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館（松井広志）
コラム28 バンダイミュージアムとガンダムフロント東京（松井広志）
コラム29 神戸ドールミュージアム（松井広志）
第10章 エスニック関連ミュージアム（田原範子）
――ブリコラージュとしてのアート
１ ポピュラー文化としてのエスニックなるもの
２ 展示される異文化
３ エスニックなるものとしての「アフリカ」
４ 創造されるエスニックなるもの
コラム30 灘五郷の酒造ミュージアム群（岩谷洋史）
コラム31 天王寺動物園（岩谷洋史）
コラム32 リアス・アーク美術館（田原範子）
コラム32 太地町立くじらの博物館（田原範子）
第11章 越境するポピュラー文化ミュージアム（石田佐恵子）
――グローバル化／デジタル化時代の展望
１ 二つの事例から考える
２ ポピュラー文化ミュージアムに作用する二つのベクトル
３ グローバル化／デジタル化時代のポピュラー文化ミュージアム
４ ポピュラー文化ミュージアム研究の可能性
コラム34 野球体育博物館（高井昌吏）
コラム35 秩父宮記念スポーツ博物館（高井昌吏）
コラム36 沖縄とハワイの空手博物館（藪耕太郎）
あとがき
おすすめの調査地リスト
人名・事項・施設名索引
関連書籍
