遺伝子組換えは農業に何をもたらすか 世界の穀物流通と安全性
遺伝子組換え作物は安全か、環境への負荷は問題ないのか――。遺伝子組換え技術をめぐり様々な議論がなされるなか、本書では安全性の問題をはじめ、どのような可能性と課題があり、どれだけの作物が日本に輸入され普及しているのか、研究者、企業担当者がともにデータを駆使し実証的に考察する。
[ここがポイント]
◎ 研究者および企業担当者が独自の視点から、遺伝子組換え技術をめぐる利点と問題点を、具体的に解き明かす。
◎ 全3章とも書き下ろし。
第1章 遺伝子組換え農業の可能性と課題(椎名 隆・石崎陽子)
——研究者からのメッセージ
1 バイオテクノロジーの講義
2 遺伝子組換え農業の現状
3 遺伝子組換え作物の詳細
4 遺伝子組換え作物の安全性
5 遺伝子組換え食品の安全性評価と表示問題
6 「緑の革命」と地球環境
7 遺伝子組換え植物の作製法
第2章 遺伝子組換え作物をどう理解するか(内田 健)
——企業からのメッセージ
1 遺伝子組換え作物の普及と利用状況
2 GM技術とは
3 GM作物の安全性評価
4 商品化されたGM作物とそのメリット
5 GM技術への期待とその可能性
6 日本におけるGM作物の可能性
7 よくある質問・疑問
8 GM作物への正しい認識を
第3章 流通とマーケティングを支える穀物メジャー(茅野信行)
——国際流通からのメッセージ
1 「穀物メジャー」とはなにか
2 穀物事業の本質
3 穀物価格の調整メカニズム
4 穀物市場に起こった長期的、構造的変化
5 ロシアと中国の存在感
6 国際穀物市場におけるアメリカの地位
索 引