社会起業家が〈農〉を変える 生産と消費をつなぐ新たなビジネス
いま、日本の〈農〉の現場では起業家たちが新たなアイデアのもと、さまざまな挑戦を続けている。本書では、ソーシャルビジネスの先駆けともいうべき有機・低農薬野菜の宅配を手がける「らでぃっしゅぼーや」、新規就農者を支え持続可能な農業を志向する「坂ノ途中」、販路構築を基点に農業の産業化をめざす「クロスエイジ」の取り組みを提示し、その意義を問う。
[ここがポイント]
◎ 起業家、実務家が、それぞれの企業の成立経緯や取り組みについて具体的に提示する。
◎ 全3章とも書き下ろし。
第1章 安心・安全な食品の全国宅配
——「らでぃっしゅぼーや」の場合(益 貴大)
1 らでぃっしゅぼーやの前史と創業
2 「反農薬」を基本とする農産品の取り扱い基準
3 アニマルウェルフェアを目指す畜産品の取り扱い基準
4 投薬を原則禁止する水産品の取り扱い基準
5 国産原料を優先使用する加工食品の取り扱い基準
6 消費者ニーズを優先するアトピー・アレルギー対応商品の取り扱い基準
7 らでぃっしゅぼーやの特徴的な商品展開
8 その他の取り組みとその後の推移
第2章 新規就農者とめざす持続可能な農業
——「坂ノ途中」から見える風景(小野邦彦)
1 坂ノ途中と新規就農
2 坂ノ途中ができるまで
3 新しいのか、新しくないのか
4 前に進む坂ノ途中
5 めざす未来の手触り
第3章 地産外消・中規模流通の意義
——「クロスエイジ」の事業展開(藤野直人)
1 「農業の産業化」をめざして
2 中規模流通とは何か
3 三事業同時展開の意味
4 時系列でみるクロスエイジの歩み
5 農産物流通の現状と将来
索 引