フィランソロピーのニューフロンティア 社会的インパクト投資の新たな手法と課題
本書は、L.Salamon, Leverage for Good: An Introduction to the New Frontiers of Philan-thropy and Social Investment (Oxford Univer-sity Press, 2014)の翻訳であり、現在、欧米で試みられているフィランソロピーや新たなソーシャルファイナンスの手法を包括的に分析し、その概要と課題を紹介したものである。本書が提示する新たなパラダイムは、日本が抱える様々な問題を解決する上で、大きな役割を果たすと考えられる。 [ここがポイント] ◎ 福祉国家に代わる新たな社会モデルを提言。
緒言/謝辞
第1章 フィランソロピーのニューフロンティア革命と社会的インパクト投資
1 本書の目的と戦略
2 専門用語についての注釈
第2章 フィランソロピーのニューフロンティア探索Ⅰ――新たなアクター
1 社会的インパクト投資機関
2 社会的インパクト投資支援機関
3 新たなタイプの助成団体
4 豊穣の亜大陸――要約
第3章 フィランソロピーのニューフロンティア探索Ⅱ――新たなツール
1 社会的インパクト投資ツール
2 他の新たなツール
3 結 論
第4章 なぜ今なのか
1 新たなソーシャル・キャピタル市場の需要面
2 供給要因
3 要 約
第5章 残された障壁
1 五つの障壁
2 伝統的市場のリスク・リターン比率?
3 政府の代替?
4 伝統的フィランソロピーとの決別?
第6章 解決に向けた処方箋――前進に向けて
1 六つの処方箋
2 結 論
付 録
A 「フィランソロピーのニューフロンティア」プロジェクト諮問委員会
B 姉妹図書紹介
注/用語解説/参考文献/訳者解題/訳者あとがき/索引
コラム
1 カルバート財団――多様な役割を担う社会的インパクト投資団体
2 投資資本対事業収入
3 アキュメン・ファンドの設立理念――世界の貧困への取り組み手法を変革する
4 エドナ・マコーネル・クラーク財団――我々の手法
5 欧州ベンチャー・フィランソロピー協会の七つの主要特質
6 アービシュカール・インターナショナル
7 準株式
8 潜在的な社会的投資受入団体が抱える主要な知識ギャップ