ナポレオン体制への道
政治史・思想史的アプローチを踏まえながら、近代国家の組織原理をイデオロギー面だけでなく実態的・機能的側面から明らかにすることによって、フランス革命のもたらした変化を歴史の深奥から捉える。
凡例
序 問題の所在
第一篇 絶対王政末期の改革はじめに
第一章 「貴族反動説」の検討
一)受爵官職 二)国王監察官とシュブデレゲ 三)州制の変容――ギュイエンヌ州を中心に
第二章 ネッケルの行財政改革
一)機構改革 二)歳出入政策 三)ネッケル改革への反応
小 結
第二篇 一七八九年人権宣言の世界はじめに
第一章 フランス革命主権論
一)革命期主権論の必要性と対象領域 二)一七八九年人権宣言の主権概念
三)権力分立の実態――九二年合政体の出現
第二章 ジロンド派政治論
一)ジロンド派コミューン論 二)一七九三年三月の峰起 三)ジロンド派憲法思想
第三章 ジャコバン主義論
一)モンターニュ派人権宣言と憲法 二)サン=キュロットの生活環境とアンラージェ
――グランヴィリエ区の例 三)ジャコバン独裁の「市民社会」像
第三篇 総裁政府論はじめに
第一章 党派と権力
一)党派論 二)権力の分立――司法権論 三)フリュクチドールのクーデタ(一七九七年九月)
第二章 末期総裁政府の働向
一)自由主義共和派の分化 二)租税・財政政策
第四篇 ナポレオン体制論はじめに
第一章 統領政樹立の意味
一)統領政=中道左派政権の証明 二)主権と統治機構
第二章 ナポレオン行政論
一)原 理 二)地方行政第三章 百日天下論
一)ボナパルティスムとりベラリスム 二)帝国憲法法付加条項への反応 三)百日天下の憲政現実
結 び
あとがき
Le pas vers regime napoleonnien
文献目録
事項索引
人名索引