地域住民を巻き込んだ豊富な事例を交えつつ独自の取り組みを紹介し、地域協働型の学習モデル・地域活動のヒントを描く。
著者 |
橋本 祥夫 編著
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ジャンル |
教育 社会
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シリーズ |
社会 > 京都文教大学地域協働研究シリーズ 1
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出版年月日 |
2020年01月10日
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ISBN |
9784623087594 |
判型・ページ数 |
A5・232ページ |
定価 |
定価2,640円(本体2,400円+税) |
在庫 |
在庫あり |
宇治市では「総合的な学習の時間」に公立の小三~中三までの共通教材として「宇治学」と称する副読本を用いている。本書では全国的にも珍しいこの取り組みに焦点を当て、①小中一貫教育における系統的で、②学習指導要領の改訂を踏まえ、③地域と連携した学習モデル、また④学校・地域・家庭の連携による地域社会の活性化を特色に持ち、子どもが主体的・協働的・実践的態度を養うべく「地域協働型学習モデル」を提示。
[ここがポイント]
◎ お茶や歴史・文化など、地域独自の特徴を「宇治学」と称して生徒がまちを調べながら歩くユニークな実践を紹介。
◎ 地域の大人や生徒児童の様子など細やかに描く。
◎ 宇治市教育委員会をはじめ、観光ガイドさん、お茶生産にかかわる地域の方々など、「宇治学」を実践した小学校、中学校の先生などのコラム17本を収載。
叢書刊行にあたって
はじめに
序 章 新たな地域協働型学習モデルを目指して
第1章 地域の特性を生かした地域協働型学習
1 これからの教育に求められる地域協働型学習
2 宇治市の特性を生かした地域協働型学習モデル
第2章 総合的な学習の時間の意義と目指す資質・能力
1 総合的な学習の時間の意義――児童生徒と教師・地域をつなぐ
2 総合的な学習の現状と課題――学習指導要領にみる
3 総合的な学習の時間の目指す方向性――「生きる力」を育成する
第3章 小中学校・地域にみる「宇治学」の意義と可能性
1 小学校での総合的な学習における「宇治学」の意義――思考ツール活用による授業改善
2 中学校での総合的な学習における「宇治学」の意義――教科書にない地域で探究する学習
3 地域と連携する「宇治学」の意義――地元に愛着をもつ意欲的な人材を育てる
第4章 「宇治学」の学び方
1 フィールドワークの理論と方法
2 思考ツールの理論と方法
3 見学・体験活動の理論と方法
第5章 全7学年にみるテーマ別の「宇治学」単元構想
1 「宇治茶と茶文化」をテーマに――第3学年の事例
コラム1 宇治茶の旨味を覚えて
コラム2 宇治学と宇治茶
2 「自然環境や生活環境」をテーマに――第4学年の事例
コラム3 黄金の体験
コラム4 地域を教材とし,生きた学習を
3 「地域福祉・ノーマライゼーション社会」をテーマに――第5学年の事例
コラム5 「特別」から「あって当たり前」に――対等で普通の関係になるために
コラム6 認知症について「正しい理解」を子どもたちの教育の現場で
4 「地域の良さ,歴史・史跡・伝統文化等や観光」をテーマに――第6学年の事例
コラム7 宇治市の魅力を発信する
コラム8 宇治を再発見しよう!
5 「災害時の対応や災害に強い宇治市」をテーマに――第7学年の事例
コラム9 地域防災の担い手育成のために
コラム10 防災・減災活動に携わって
6 「職場体験を中心にしたキャリア教育」をテーマに――第8学年の事例
コラム11 楽しくなければ仕事じゃない
コラム12 ふるさと宇治を担う人材を育てる
7 「将来の宇治市への提言」をテーマに――第9学年の事例
コラム13 人と人がつながって楽しく暮らせるまちづくり
コラム14 宇治市のまちづくりと「宇治学」
第6章 学校の独自色を生かす「宇治学」の実践事例
1 宇治市立三室戸小学校の実践――参観日に振る舞うお点前が保護者に人気
2 宇治市立菟道第二小学校の実践――まちの魅力を思考ツールでまとめる
3 宇治市立槇島中学校の実践――過去の水害を学び避難訓練に生かす
コラム15 宇治学が教えてくれたこと
コラム16 避難所体験を中心とした防災学習
コラム17 出会いを引き寄せた「宇治学」副読本の作成
おわりに
引用・参考文献
索 引