地域コミュニティを通じて多様な人びとがつながり「持続的な」地域の将来像をともに構築していく新たな試みを紹介
著者 |
森 正美 編著
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ジャンル |
教育 社会
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シリーズ |
社会 > 京都文教大学地域協働研究シリーズ 4
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出版年月日 |
2021年03月20日
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ISBN |
9784623090891 |
判型・ページ数 |
A5・216ページ |
定価 |
定価2,640円(本体2,400円+税) |
在庫 |
在庫あり |
防災・環境・文化をテーマにさまざまな地域コミュニティと協働で取り組んだ事例から、大学が地域に集まる多様な主体をつなぎ、ときに人材不足やアイデアを補い、地域におけるハブ機能としての役割を浮き彫りにする。また、「フューチャー・デザイン」という、地域社会の将来ビジョンを多くの参加者と構想し選択していくための新しい考え方を紹介し、宇治での取り組みについてもていねいに解説する。
[ここがポイント]
◎ 多様な地域の主体を繋ぐハブ機能の役割を大学が果たす事例を多数紹介。地域内外の大学や高校などとの連携・協働を通じて、地域コミュニティの課題解決に取り組む際の参考になる。
◎ ボランティア、市民団体、大学、行政、企業など、関わる立場によって異なるアプローチを紹介し、地域課題解決のための様々なヒントが得られる。
◎ 地域社会の将来ビジョンを構想し選択していくための新たな手法として「フューチャー・デザイン」の考え方と取り組みを紹介。
叢書刊行にあたって
はじめに
序 章 地域コミュニティの課題と可能性
1 地域コミュニティとは
2 宇治市におけるコミュニティ活性化の取り組み
3 地域コミュニティと支援のあり方――他市町村の事例から
4 コミュニティをひらくことができるのか
コラム1 子育て世代の地域活動――気づきを表現する場とつながり
第Ⅰ部 大学と地域が編み出す防災
第1章 当事者意識を持てる自主防災組織のつくり方――宇治市を事例として
1 災害における公助の限界と求められる共助
2 宇治市における自然災害と人々の意識
3 地域と大学が取り組む防災行動――マイ防災マップ作りと福知山市・佐用町との交流
4 地域の防災力を高めるために
コラム2 南陵町自治会での防災の取り組み
第2章 災害復興ボランティアと大学教育
1 宗教情操を育て社会に活かす建学の理念――東日本大震災と「ともいき」
2 身体性をはぐくむ体験学習の重要性
3 「現場(被災地/被災者)」の持つ力
4 いかに自己を認識するか――愚かさを自覚する「環愚セミナー」
5 大学の活動と地域の関わり
コラム3 地域ボランティアセンターと大学の連携
第Ⅱ部 協働でつくる環境と文化
第3章 都市型環境教育による循環型社会形成への期待
1 日本における環境教育の歴史――公害教育と自然保護による情操教育
2 地域でコミュニケーションを実践するプロジェクト
3 学生生活の不用品を楽しく譲る仕組み「大学リユース市」
4 京都文教大学でのリユース市
5 都市型環境教育の効果と期待
コラム4 宇治の音風景
第4章 文化のまちづくり――宇治「源氏ろまん」事業を事例として
1 文化政策の移り変わり
2 岐路に立つ宇治市の文化行政
3 宇治の文化を活かす「源氏ろまん」事業――「紫式部文学賞・市民文化賞」と「宇治十帖スタンプラリー」を中心に
4 宇治市の文化事業の評価――金沢市・岡山市との比較をもとに
5 新たな宇治市の文化政策に向けて
コラム5 地域クラウド交流会の試み
第Ⅲ部 新たなつながりで未来をつくる
第5章 企業と育てる地域人材――京都文教ともいきパートナーズの挑戦
1 「ともいき(共生)キャンパス」の実現に向けて
2 地域で育つ学生――大学と地域,正課と課外活動の往還
3 継続するための仕組みづくり――顔が見える関係づくり
4 COCからCOC+,その先へ
コラム6 地域企業としての人材育成と学生への期待
第6章 フューチャー・デザインとは何か
1 フューチャー・デザインとは何か
2 人の性質と社会制度
3 ヒトの将来可能性とフューチャー・デザイン
4 フューチャー・デザインの実践
5 フューチャー・デザインの未来
コラム7 市民発「フューチャー・デザイン宇治」が描く〈宇治の未来〉
第7章 フューチャー・デザインで描くコミュニティの未来――宇治市の取り組み
1 フューチャー・デザインとの出会い
2 宇治市におけるフューチャー・デザインの取り組みの始まり
3 フューチャー・デザインの展開
4 さらにフューチャー・デザインを進めるために
おわりに
索 引