長期追跡調査でみる日本人の意識変容 高度経済成長世代の仕事・家族・エイジング
パネル調査法という現在注目されている技法を、大規模調査の事例をもとに、現代日本の社会学のどの領域で利用することができるのかを示す。多くの人が感心のある命題について実際のデータを扱ってデータの操作や統計解析についてわかりやすく解説する。
◎大規模調査「職業とパーソナリティについての長期追跡パネル調査」の成果
◎実際のデータを扱って,データの操作や統計解析について解説する。
◎およそ400人を27年間にわたって迫ったデータから現代日本人の姿を描き出す
第一部 時代変化を捉える調査データ
第1章 長期追跡パネル調査の全体像
第2章 中高年期における意識の安定性に関する日米比較
第3章 人生を通じた社会意識の学歴差
第4章 役割喪失とプロダクティブな役割がセルフ・エスティームに及ぼす影響
——パネル・データを利用した日米比較
第5章 30年前の記憶を思い出せるか
第二部 人生と仕事
第6章 働き方による社会意識の変化
第7章 中高年期を迎えた仕事人間・会社人間の社会参加
第8章 主婦化と就労化
——過去の就業と性別役割分業意識の影響
第三部 人生と家族
第9章 夫婦の意識の類似性とその変化の日米比較
第10章 中高年期における父親の子育て満足度の規定要因
——教育期待と教育達成の不整合からみる子どもの名誉財化
第11章 親の子育て方針と中高年期の父子関係
第12章 性規範意識のゆくえ
第13章 直系同居家族における既婚女性の権威主義的態度とその変化
第14章 「介護の社会化」をめぐる意識の変容
むすびにかえて
索 引
コラム
1 「姉妹関係」にあった2つの階層調査
2 パネル調査は究極の調査か
3 追跡調査の難しさ
4 SRDQでの日米比較データの公開